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ハタハタって?

1.ハタハタとは

  ハタハタは秋田県の県魚に指定されており、冬の訪れを告げる魚として知られています。11月の下旬から12月の初旬に、雷と共に大群で卵を産みに沿岸にやってきます。昔から秋田の食卓にはなじみの深い魚で、秋田の郷土料理「しょっつる鍋」などには欠かせません。ハタハタの卵は「ブリコ」と呼ばれ、噛むと「ブリッブリッ」と音が鳴るくらい歯ごたえがあり、秋田県には「ブリコ」が大好物な人がたくさんいます。

2.ハタハタの生態

ハタハタの体には幾つかの特徴があります。

1.ウロコがない。
2.口が上向きについている。
3.背ビレが前と後ろに分かれている。
4.胸ビレが非常に大きい。
5.浮き袋がない。

  ハタハタは普段、水深200〜300メートルの砂地に住み、日中は砂の中に潜っていて、夜になると餌を求めて活動します。口が上向きについているのは、砂の中に潜っていても口が出せるようにするためと考えられています。ハタハタは普段砂の中に潜っているのであまり泳がない魚ですが、いざ泳ぐ時には尾ビレをあまり動かさず、大きな胸ビレで水をかいて進みます。(その様子は男鹿水族館GAOで飼育されているハタハタで確認することができますよ。)

3.どうして雷の日に卵を産みに来るの?

  普段、沖合の水深200〜300メートルのところに住んでいるハタハタが、わざわざ雷の日を選んで、命をかけてまで浅瀬に卵を産みに来るのはどうしてでしょうか? 卵を普段住んでいる海底に産んではいけないのでしょうか?

  実はハタハタの卵の生育には酸素が必要なのです。浅瀬の海水には酸素が大量に含まれているのに加え、雷が鳴るような天気の悪い日には激しい波でさらに酸素が多くなります。それ以外にも海水温度による理由も考えられています。ハタハタは13℃以上の水温では生きることができません。しかし冬の初めの秋田沿岸の海水温度は15℃程もあり卵を産みに浅瀬に来ることができないのです。しかし寒冷前線に伴って荒れた海は、海の表面と中層がかき混ぜられて温度が下がります。ハタハタは荒れた海になってようやく浅瀬へ来ることができるのです。

  ところで、ハタハタは卵を産んだ後はどうするのでしょうか? 正解は「元の深い海へ帰る。」です。雌のハタハタは午前0時〜4時の間に卵を海岸の藻に産み付け終えると、沖合の水深200〜300メートルの海へ戻って行きます。秋田ではハタハタの大きさを見て「2年ハタハタ」「3年ハタハタ」などと言います。ハタハタは生まれてから2年程で卵を産める体になりますが、「2年ハタハタ」は大人になったばかりのハタハタのことを言い、「3年ハタハタ」や「4年ハタハタ」は何度か卵を産んで無事に元の生活に戻り、また卵を産みに戻ってきたハタハタのことを言うのです。

4.秋田県とハタハタ

  1970年半ば頃まで、秋田ではハタハタがたくさん捕ることができました。ハタハタは最盛期では2万トンも捕れていたのです。しかしその後漁獲量は激減し、1991年にはわずか70トンまで落ち込みました。そこで1992年に秋田県は、県漁業組合や地元の漁師たちの協力のもとでハタハタの全面禁漁に踏み切りました。これは漁師たちが自主的に規制をした世界で初めて、そして唯一のケースだと言います。

  ハタハタが減った理由は完全には解明されていませんが、「捕り過ぎ」「水温の変化」「産卵場でなる浅瀬の環境の変化」など、様々な要因が重なっているようです。秋田県では禁漁と同時に人工孵化や稚魚の放流などの「育てる漁業」に力を入れています。禁漁から3年、1995年にハタハタ漁は解禁となりました。漁獲量は、1995年には143トン、1996年には244トンと回復の兆しを見せ、2008年には2,857トンまで漁獲量が回復しています。しかし漁獲量が増えた影響で市場価格がとても安くなり、漁獲金額が結果的に減ってしまうという新たな問題も浮上しています。

  2002年12月6日に、ハタハタは秋田県の県魚に制定されました。全面禁漁や育てる漁業などによって、 絶滅の危機から秋田県を代表する魚に復活したハタハタは、停滞している現在の秋田を救うシンボルとも言えるかもしれません。

5.書籍 & 参考サイト

・男鹿水族館GAOの本(ISBN-10: 4895443760)
ハタハタ-wikipedia
はたはたドットコム
日本の旬 魚のお話
ハタハタ・フシスジモクの生活史を踏まえた漁場整備
初冬 ハタハタ来たどぉ〜男鹿市北浦
NEMARE ハタハタの群来
旬魚余話
半島を行く
環境goo 神の魚ハタハタ
OPRF 海洋政策研究財団 秋田県ハタハタ漁獲量は、なぜ回復したか
美の国あきたネット

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