【音楽基礎2】音の長さ・早さ

前の記事では、音の名前・高さについて学びました。
本記事では、音の長さ・早さがテーマです。

音楽をする上で、頻繁に出てくる音楽用語たちです。
ぜひ、この機会に覚えてしまいましょう!
音の長さ
音価(おんか)
音の長さを、音楽用語で言うと、音価と言います。
楽譜では、音符で表します。
本サイトでは、主にDAW上のピアノロールで説明していきますが、楽譜・DAW、どちらでも最低限必要な知識です。
音符(おんぷ)
音符は、全音符(ぜんおんぷ)を基準に、長さを分けて記されます。
全音符分の長さを、2つに分ければ二分(にぶ)音符。
4つに分ければ四分(しぶ)音符になります。

32個に分ければ、三十二分音符。64個に分ければ六十四分音符。と、どんどん細かくできますね。
細かい音符がたくさんあると見にくくなるので、連桁(れんこう)という横線で繋げます。

連桁のひとかたまりは、四分音符分の長さだと、すぐに分かります。
付点
付点という小さな・を付けると、長さが1.5倍になります。
付点四分音符は、四分音符と八分音符を合わせた長さです。

連符
音符を分割する連符というものがあります。
3つで分ければ、三連符。5つで分ければ、五連符です。

三連符は、作った音符の倍の長さで表現されます。そのため、四分音符で作った三連符は、二分音符と同等の長さになります。
一方、5連符以上の連符の場合は、作った音符の4倍の長さで表現されます。32分音符5つ分で作った5連符は、八分音符分の長さになります。
分数で表記する場合も
DTM(パソコンを使った音楽制作)では、全音符を1として、分数表記して音価を表すこともあります。
音符 | 分数表記 | 実際の長さ |
---|---|---|
全音符2個分 | 2/1 | |
全音符 | 1/1 | |
二分音符 | 1/2 | |
四分音符 | 1/4 | |
八分音符 | 1/8 | |
十六分音符 | 1/16 | |
付点八分音符 | 1/8d D=dot | 3/16 (*1.5倍) |
八分三連符 | 1/8T T=triplet | 1/12 (*2/3倍) |
これを、ピアノロール上でも確認してみます。

休符
休符は、一時的に音を出さない時間のことを言い、音符のように長さがあります。

【練習問題】音価クイズ

復習です!
- 四分音符は、八分音符何個分でしょうか?
-
2個分が正解です!
- 付点四分音符は、八分音符何個分でしょうか?
-
3個分が正解です!
付点音符は、元の長さの1.5倍の長さになるんでしたね。
ただの四分音符が八分音符2個分なので、その1.5倍ということは、3個分になります。
- 四分音符を、4分割したら、何音符になるでしょう?
-
十六分音符が正解です。
四分音符を半分の長さにしたら、八分音符。
八分音符を、さらに半分の長さにしたら、一六分音符になりますね!
拍子
4拍子
リズムの区切りを拍(はく)と言います。
「1・2・3・4、1・2・3・4、1……」と4つの拍を基準として、4つをひとかたまりにして感じるリズムが4拍子です。
楽譜では、4/4やCと表現します。

ポップスは、4拍子の曲がほとんどです。
4拍子は、1拍を四分音符で表します。
そして、四分音符4つ分の長さを小節線で区切り、1小節と数えます。

四分音符を分数で表すと、1/4。
それが4つあるわけなので、1小節全体では1/4×4=4/4の長さになりますね。
4拍子の場合、1小節の中の音符・休符の長さを合わせて、必ず4/4=1になります。(*ただし、曲の始まり・終わりは、例外として短い場合もあります。)
大事なのは、
4拍子は、1小節が四分音符4つ分の長さである。
ということです。
他の拍子
ポップスで他に使われるのは、3拍子・6/8拍子(はちぶんのろくびょうし)が多いでしょうか。
「1・2・3,1・2・3、1……」という場合は、3拍子です。
3拍子の場合は、1小節が四分音符が3つ分の長さです。

一方、6/8拍子は、1小節が、八分音符6つ分の長さです。

6/8を約分すると、3/4になるので、同じじゃん!と思いたくなる所なのですが、実は全くの別の拍子です。
6/8拍子の場合は、大きく2拍子で取るのが特徴です。

テンポがゆっくりでカウントできる場合は
「123456」
というふうに、1と4を強く取るイメージですね!
仮に3拍子を細かく取るとしても「123456」となりますから、意味合いが変わるわけですね。
【練習問題】音符と拍子
疲れてきたかもしれませんが、頑張ってみましょう!
問題1:?に入るのは、何分音符?

全部で4/4になるには、どうすればいいでしょう?
- 問題1 答え
-
答えは、八分音符です。
4拍子なので、1小節の中に、四分音符が4つ分入ります。
?に入るのは、1/8。
つまり、八分音符ですね!ちなみに、DAWで表現すると、次のようになります。
黒いノート(音)は、八分音符一個分です。
問題2:次の曲は何拍子?
- 問題2 答え
-
4拍子です。
数え方は以下のとおり。
問題3:次の曲は何拍子?

次は、少し難しいかもしれません。
- 問題3 答え
-
答えは6/8拍子です!
数え方は以下のとおり。
3拍子に感じられたり、4拍子に感じられたり、正解が分からなくなりそうな時は、ポップスなら6/8拍子なことがよくあります。
「123456」1と4を強く取るイメージですが、4は1より若干弱く感じる傾向があります。
このテンポなら、「123456」とカウントできるけど、これ以上早くなると、口が回らなくなることもありますね。
そんな時は、「12」と2拍子のように数えます!
テンポを早くした例
テンポ・BPM
曲のテンポは、楽曲の早さのことで、BPMとも表現されます。
BPM=Beat Per Minute つまり、一分間に何拍あるかということです。

BPM80の場合、1拍は60秒÷80拍=0.75秒/拍です。
4拍子の場合の1小節の長さは、0.75秒✕4=3秒 ということになります。
この計算方法までは覚えなくて大丈夫ですが、
BPM=テンポ
と、覚えておきましょう。
まとめ
音価・拍子・BPMについての解説でした。
続く記事では、拍の数え方・揺れるリズムについて学びます。

8分裏・スウィングといった言葉が分からない方は、必見です!





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