神秘的・幻想的・退廃的・エモいギターコード進行集!
ギター中級者以上になると、コードブックに乗っているような普通のコードに満足できなくなるもの。
この記事では、作曲などで使える神秘的・幻想的・退廃的な、エモいギターコード進行をお伝え致します。
本記事で使うコードは書籍などでも、あまり紹介されていないものが多いと思います。
変わったフォームも多いですが、その分今までにない音を楽しめるはずです。
Key=C:ロック向き!退廃的&疾走感のある進行
この進行の肝は、1,2弦が開放弦のまま続くことです。
Fの#11(シ)の音は、ぶつかって効果的に響かないこともありますが、開放弦が続くため違和感を覚えないはずです。Key=CにおけるFのように、Ⅳのコードは、#11が効果的になることも多いです。
3番目のコードのAmadd9は、覚えておくと便利なコードです。2弦のシと3弦のドが半音違いのため、悲しいながらも神秘的な音に聞こえます。
Key=Am:枯れた物悲しいアルペジオ
Key=Cの際にも使った、Fmaj7(#11)、Cmaj7(13)は、別の押さえ方をしています。フォームを変えたことで素朴な音に聞こえるのではないでしょうか。
Em7は構成音自体は普通なのですが、フォームにより洗練された響きに聞こえます。普通は、3弦より2弦の方が高い音が鳴るものですが、フォームにより2弦のシよりも3弦のレの方が音が高いという逆転現象が起こっているため、こうした響きになっています。
Key=G:神秘的なのに、超簡単コード進行
4弦以下はずっと同じ運指で、人差し指だけ動くコード進行です。
神秘的に聞こえるのは、4弦ファ#と3弦ソが、半音違いなため。
Key=GでBmに対する♭13はアヴェイラブルテンションではありませんが、コードチェンジしても、構成音が維持されているため、違和感を感じませんね。
Key=Em:トップノートで動きで荒ませる進行
E7で終わっていますが、キーはEm。
コード進行自体は普通ですが、1弦で動きを付けており、荒んだ感じを演出しています。Am7の1弦3フレットのソの音は、小指で押さえたり離したりできるようになると動きが出ます。
Bm7はセーハした人差し指の根本をそらすようなイメージで、1弦を開放弦にすることで音の変化を付けています。
Key=D:ザ・幻想的コード
Dadd9(11)は、かなり幻想的な雰囲気を醸し出しているコードです。3弦開放弦のソの音が、4弦のラとは全音違い、2弦のファ#とは半音違い(実際は11半音違い)なのが、理由です。
ただし、テンション11はアヴェイラブルテンションではないため、不協和音と感じる人も多いかもしれません。癖が強いので、活かすのが難しいコードとも言えます。
こういう時はルート音だけ変える手法が効きます。そこで、2つ目のコードであるA7(13)(3度の音が抜けているので、正確なコード名ではないですが)が生まれています。
Key=Bm:スライドで不穏な雰囲気を演出
冒頭のEm7(9)のスライドは、弾くのが楽しいので癖になります。
Bm7(9,11)は、キーD(Bm)、キーA(F#m)でにおいて、かなり使い勝手の良いコードです。アンニュイで不穏なイメージにも、オシャレな雰囲気にも対応できます。
Key=A:無表情の中に見える切なさ
何か無表情・無機質な感じがするコード進行です。冒頭の二つのコードは、1・2弦をミュートしたり音を出したりして鳴らしています。
このコード進行の肝は、F#m7(9)を4弦ルートで弾いている所ですね。なぜ弾きにくいポジションで弾くのかと言うと、トップノートの音に変化が欲しいからです。
F#m7(9)の1弦5フレットを弾く時には、3弦を押さえていた薬指で弾くことになるので、押さえなくなる3弦は、人差し指でしっかりミュートします。
Key=F#m:哀愁と幻想。
3弦以下が固定のコード進行です。
1小節目「Aadd9onF#=F#m7(11)」です。構成音はまるっきり同じ。どうしてこのような記述をしているかというと、Aadd9「x02200」を元に、ルート音だけを移動するという発想でこのコード進行を組み立てているからです。
ギターの Aadd9「x02200」は3度の音がなく、表情がないと感じるコードです。この無機質感を活かすためにルートだけを変えようと考えました。
Key=E:二つの音が主張し合う神秘的コード進行
Aadd9以外のコードで、レ#とミが半音でぶつかり合っています。これにより神秘的なイメージがずっと続いています。
G#m7(b13)は、キーEの時に使い勝手がいいので、ぜひ覚えてご活用下さい。
Key=C#m:冷たい風が吹くイメージの進行
冒頭の2コードをご紹介したくて取り上げた進行です。2コードをただ繰り返すだけでも中毒性があり、一曲作れるくらいです。
Key=F:「神秘・退廃・幻想」ザ・エモい進行
最後のFmaj7のおかげで、この記事中、運指が一番難しいかと思います。
1弦ミと2弦ファの半音違いを活かす進行です。 2弦を小指、3弦を中指を固定で弾きます。 最後のFでどうしても1弦5フレットの音が欲しかったため、運指が難しくなってしまいました。
Gm7(11,13)は実質、3・5度の両方とも音が入っていないので、厳密にはGmではありません。コード名を付けられない苦肉の策のコード名です。構成音はソドファミ。
Key=Dm:どこかジャジーでアンニュイな進行
Bbadd9は、Aadd9「x02200」を1フレット平行移動したコードですが、やはり3度の音がないので、透明感のあるコードです。Bbadd9に限らず、セーハを使って色々なキーで弾いてみて下さい。
A7(b13)は、Dm7(9)に対してのセカンダリードミナントコードです。b13(ファ)の音はスケール内の音なので、すんなりハマる上に、味付けがいい具合にハマっています。キーCの時にも自分はよく使うコードです。
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まとめ
キーごとに分けて、ご紹介したコード進行、いかがでしたでしょうか?
長年ギターを触ってきて、見つけ出してきたコードたちです。半音・全音違いの響きは、心揺さぶるものがありますよね。皆さんもご自身でぜひ探してみて下さい。
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