Techivation AI-Impactor レビュー 音の壁を突き抜けるアタックエンハンサー
Techivationから、AIシリーズ第3弾 AI-Impactorがリリースされました。アタック感を調整するM-PuncherのAIシリーズ版と思われます。
- 際立たせたい音のアタックを自動調整
- 基本的には、アタックを強める処理をする。
サウンドを聴きながら、AI-Impactorに迫っていきましょう。
>AI-Impactorの金額を確認 11/30まで50%オフ!
>AI-Bundle 66%オフ!
>Full Bundle 69%オフ!
記事一覧 | 全製品レビュー | 製品一覧 11/30までBFセール!
●新製品レビュー:M-Clarity2
AI-Impactorの概要と使い方
AI-Impactorの使い方
まず、音を際立たせたいトラックにAI-Impactorを挿します。
そして、再生しながらLearnボタンを押します。
3.5秒音を取り込んだ後、画面上部に適用パターンが表示されます。
下記の場合は、Open・Clear。
あとは、Impactを上げ下げして、お好みのアタック感に調整します。
また、今回はMIXが隠れており、右下のボタンから、MIX調整も可能です。
AI-Impactorの中身
AI-Impactorの中身は、下記のエフェクトの複合型とのこと。
- ソフトクリッパー
- エンベロープシェイパー
- スマートダイナミックサチュレーター
- リニアフェーズチルトEQ
全てのパラメーターは適応型で、トラックの内容に合わせて、どれくらい作用するかは、その都度変更されます。
ソフトクリッパー・ダイナミックサチュレーターといえば、2024年5月に無料で公開されたT-Saturatorとも被る所です。こうした研究成果が、AI-Impactorに繋がっていると予想できますね。
サウンドを聞く
どういった処理をされるのか、サウンドを聴いてみます。
キック
特にアタック感が増しているのが分かりますが、低域の量も若干増えている感じがしますね。これは、AI-Impactorの中のtilt EQによる影響もありそうです。
ドラムバス
今度は単独ではなく、ドラムバスにかけた例です。
素材の段階で「良い音だな」と私は思っていたのですが、どういう変化になったでしょうか。
アタックの音量が増して、ピーク自体は-3.1dBから-0.6dBまで上がっていますね。(TechivationのAIシリーズは、自動でラウドネスを合わせてくるので、ピーク値が上がる場合があります。)
全体の重心が上がって、すっきりした印象も受けるでしょうか。
diffボタンを使うことで、Dry音との差分を聴くことができるので、どういった処理をしたかを推測できます。
今回の場合は、アタックの増強と低域の量が減ったのかな?という推測が立ちます。
効果がありすぎると感じる場合は、Impactを下げるもよし、Mixで混ぜるもよしです。
アコースティックギター
アコギを、あえて爪でストロークしてRECしました。
爪ストロークは、ピッキングノイズは生まれなくなる反面、音のキレが落ちる特徴があります。これにAI-Impactorで、キレを追加しようというわけです。
かなりキレッキレなサウンドになりました!
低域もすっきりしましたね。
このように、元の素材に十分なアタック感がない場合、AI-Impactorはかなり役立つことが分かります。
AI-Impactor私見
色々な素材に対して、AI-Impactorを使ってみました。
中には、ソフトクリッパーの影響か、若干音が柔らかくなったと感じた素材もありましたが、大抵は音のアタック感を強める処理を勧めてくるように思いました。
元の素材が眠たい素材であれば、AI-Impactorはかなり役に立つでしょう。
一方、同社のM-Puncherの場合は、アタック感を軽減する処理もかなり優れています。私もよく使う処理ですが、これはAI-Impactorには苦手な処理と言えます。
公式ページにも記載されている通り、アタックエンハンサーとして、音の壁を突き抜けて届けたい場合に、AI-Impactorは役に立ってくれます。
CPU負荷
軽いです。
●PCスペック
- OS:Windows11 64bit
- CPU:AMD Ryzen 9 3900X [3.8GHz/12Core]
- メモリ:96GB
- DAW:Studio One6.6
- サンプリングレート・解像度:48kHz・32bit float
- バッファーサイズ:1024samples
- オーディオインターフェース:Antelope Audio Discrete4
まとめ
以上が、Techivation AI-Impactorのレビューです。
普段どれくらいアタックを強める処理をしているかによって、AI-Impactorに対する評価・出番の頻度は変わりそうです。
際立たせたい音に対して、EQやサチュレーター以外の新しい選択肢として、AI-Impactorの使用をするのは良さそうですね。
>AI-Impactorの金額を確認 11/30まで50%オフ!
>AI-Bundle 66%オフ!
>Full Bundle 69%オフ!
記事一覧 | 全製品レビュー | 製品一覧 11/30までBFセール!
●新製品レビュー:M-Clarity2
Techivationの他のプラグインが気になった方は、全プラグインレビューも参照下さい。