Techivation社 全プラグイン レビュー
VST Effect レビュー

Techivation社 全プラグイン レビュー

rainysongame
Techivation社 全プラグイン レビューサムネイル画像
【広告】本記事は、レビューのためにTechivation社から製品を提供頂いた上で執筆し、
アフィリエイト広告を利用しています。本記事が参考になった方は、ぜひリンクをご利用下さい。

SNSなどでもTechivation社のプラグインは、良い評判をよく目にします。

Techivation社のプラグインは、見た目が削ぎ落とされた上に、色も統一されています。また、名前が似通っているため、製品一覧を把握するのも、中々困難です。

というわけで、本記事では全プラグインの概要・レビューをお届けします。

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Techivation 記事一覧全製品一覧

Techivation社プラグイン概要

リリース順

リリース年月プラグイン名プラグインジャンル私的おすすめ度
2021年10月T-De-Esser Proディエッサー★★★
2022年4月T-Compressorコンプレッサー
2022年5月T-Clarity
(販売停止)
低中域特化のマルチバンドコンプ
*コンプではないそうだが、そう見える。
2022年6月T-Exciter高音域特化のエキサイター
2022年8月T-Warmer低・中音域特化のエキサイター
2022年9月T-Puncherトランジェントシェイパー
2022年10月T-Imager
(販売停止)
ステレオイメージャー
2023年3月M-Loudenerダイナミックレンジエンハンサー
*サチュレーターとみなして良い気する。
2023年5月M-Clarity低域専用レゾナンスサプレッサー★★★
2023年8月M-De-Esserディエッサー
高域のレゾナンスサプレッサー
★★★
2023年10月M-Compressor新感覚のコンプレッサー★★
2023年11月M-Blenderサイドチェイン★★★
2024年1月M-Puncherトランジェントシェイパー★★★
2024年4月AI-Loudenerマスタリングにマジックをおこす★★
プラグイン名クリックで、ミニレビューへ。
わたなべ
わたなべ

2022年のブラックフライデー辺りから、Techivation社の名前を、DTM界隈でちらほら見かけるようになってきました。はじめに話題になったのは、T-Compressorの無料配布だったと思われます。

2023年5月に発売されたM-Clarityの評判が良いのを見かけ、私も気になっていた所、Techivationからメールで製品提供の申し入れがあり、本記事作成のきっかけとなりました。

Tシリーズ・Mシリーズの違い

Techivation社のプラグインには、Tシリーズ・Mシリーズがあります。

両者の違いは何か、Techivation社の担当者に伺ってみました。

Tシリーズでは、プラグインが自然で音楽的なサウンドを維持しながら動作することに重点を置いていました。

Mシリーズでは、オーディオDSPアルゴリズムとテクノロジーをレベルアップし、自然で音楽的な結果を提供するだけでなく、プラグインの精度と透明性を大幅に向上させ、より良いユーザー体験と少ないCPU使用率を実現しています。

Techivation社担当者のメールをDeepL訳

Tシリーズで得た知見を元に、より進化させたのがMシリーズと言えそうです。

また、MシリーズのMは、マスタリングのMとのこと。(Techivationの公式ブログ記事より。)マスタリングの使用を想定されているのが、Mシリーズということですね。

AIシリーズ

AI-Loudener:マスタリングにマジックをおこす。

Techivation AI-LoudenerのLearn後画面
  • 製品概要マスタリングにマジックをおこす
  • 金  額:$90
  • リリース:2024年4月
  • リ ン クAI-Loudener

その他 :CPU負荷/レイテンシー(2・3・6・8%:OSなし・2倍・4倍・8倍 / 1.5ms) *私の環境は、本記事末尾に記載

AIシリーズ、初製品。

マスター段のリミッター前で使います。曲中の一番音が大きな場所で再生しながら、Learnボタンを押すと、AIが自動で設定をしてくれます。

  • ピークレベルを上げずに、トラックに厚み・立体感・一体感を付与する。
  • 操作は、ボタン・フェーダーひとつずつ。
  • 要するに、簡単操作でいい感じになってしまう。
あわせて読みたい
Techivation新作 AI-Loudener レビュー マスタリングにマジックを。
Techivation新作 AI-Loudener レビュー マスタリングにマジックを。

サンプル1:電子系

それでは早速サンプルを聞いていきます。(現在、YouTube用に絵描き歌を作っており、かなりファニーな曲なのはご了承ください。

Techivation AI-Loudenerのサンプル1の結果
①bypass
②AI-Loudener On:Drive50% GainMatch-0.5dB

②では、全体的に若干厚みが増し、一体感が出ています。ちょっと飛び出して聞こえる部分が、ならされて非常に聴きやすくなっていますね。

画像を見ても分かりますが、ピークは変わりありません。一方、GainMatch上では、RMSで0.5dB下げているので、全体的なラウドネスが0.5dB上がっていることになります。

つまりAI-Loudenerは、出すぎているアタックをいい感じにならしつつ、全体的に厚みやステレオ感を微妙に変化させて、一体感や厚みを与えるプラグインということです。

サンプル2:アコースティック系

次は、アコースティック系のサンプルです。ピアノ・アコギ・歌の3トラック。(これも、絵描き歌なので、歌詞の意味が分からないと思いますが気になさらず。)

Techivation AI-Loudenerのサンプル2の結果
③Bypass
④AI-Loudener On:Drive50% GainMatch-0.5dB

まじですか????というくらいの変化です。

④では、まとまりが出て、物凄く聴きやすくなっていると思います。また、③のもたついた感じもスッキリときれいに聞こえるようになりました。

ちなみに、真ん中のDriveフェーダーは、ラウドネスをどれだけブーストするかに関わり、「トーン、ハーモニクスの豊かさ、ステレオ幅」を強化するという説明があります。

ここからも、AI-Loudenerの中身が少し垣間見れますね。

AI-Loudenerの中身予想
  • コンプ(ニーがゆるい感じの。)
  • トランジェントシェイパー
  • サチュレーター
  • ステレオイメージャー
  • EQ?(トーンという文章からの想像。実際は違う?)
  • スペクトラル処理?(M-Clarityとか、そういった中身が使われてる?)

まとめ

劇的にマスタリングを変えてくれるというより、ある程度は自力でミックスを仕上げた上で、最後のひとふりとして磨き上げるためのプラグインです。

その結果は、お聴きいただいた通りマジカル!な結果になりますので、「自分のミックス・マスタリングには、あと一歩何かが足りない」という方におすすめできます。

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Mシリーズ

M-Puncher:クリッパー内蔵のトランジェントシェイパー

M-Puncherアタックの低域を増したパターン
  • ジャンル:トランジェントシェイパー
  • 製品概要クリッパーを内蔵したシェイピングが可能!
  • 金  額:$90
  • リリース:2024年1月
  • リ ン クM-Puncher 公式HP

その他 :CPU負荷/レイテンシー(2%/42.7ms)
*私の環境は、本記事末尾に記載

特徴は、トランジェントシェイパーには見慣れないLimiting・thumpというパラメーター

  • Limiting:固定スレッショルドを使用しないソフトクリッパー。
  • thump:アタックの低音をブーストする。

画面中央にあるPunchinessでアタック部分を強くすると、アタック部分のピークレベルは上がります。Limiting(ダイナミックソフトクリッパー)を使うことで、アタックが抑制され、歪みが付加されます。

Punchinessアタックを強くしながら、Limiting抑制しつつ歪みを加える……。

つまり、Punchiness・Limitingの量を調節することで、アタック感のキャラクターを定義づけできる。というわけです。

また、thumpを使うことで、アタック部分だけ低音ブーストできます。

アタックの低域の量を調整した例

M-Puncherアタックの低域を増したパターン
バイパス
M-Puncherで低域の量感を増やした例

thumpを42%にすることで、アタック感の低域がむんむんになっています。

Sustainも若干下げており、余韻が減ってタイトに聞こえるところにもご注目下さい。

HIPHOPなどのトラックメイカーにも出番がありそうですね。

柔らかくする方向性

M-Puncherで柔らかくしたパターン
バイパス
M-Puncher:プリセット「Drum Softener」

かなり自然に、質感が柔らかくなっているのが分かると思います。

パラメーターのDetection rangeは、アタック・サスティンを分けるための検出範囲を設定するもので、プラグインの処理自体は信号全体にかかります。

動作を色々と確かめた所、検出範囲を元にサスティン・アタックを判断する関係上、検出範囲の音をアタックと判断しやすくなり、結果として指定帯域のパンチ感を操作することに繋がりやすいように感じました。

上記音源も、キックにかからないようなDetection rangeになっており、主にスネア・ハイハットが柔らかくなっているように感じるはずです。

シンセに使った例

M-Puncherをシンセアルペジオに使ったパターン
バイパス
M-Puncherをシンセに使った例

良いですね。音質も素晴らしいと思います。

Limitingを上げることで、若干アタックが甘い音に変化しており、くっきりとしつつも優しい音になっています。

Sustainを下げることで、アタック音とサスティン音に分離感が生まれています。シンセをじかに触れる場合は、シンセ側のSustainを下げても良いのですが、ステムで来た場合にはエンジニアの方々重宝するように思います。

まとめ

ジェントルな効きのため、微妙な音質を追求する玄人には、特にヨダレが出そうな製品だと感じました。CPU負荷が軽いのも良いですね。

私は、Limiting(ダイナミックソフトクリッパー)の効きを特に気に入りました。甘い音にしたい場合に、Punchinessの操作をせずとも使える場合がありそうです。

特に、アタックを下げる使い方がとても自然で良いです。最近の音源は、アタックがありすぎる素材も多いので、自然に下げられるのは重宝します。

より詳しいレビューは、こちらからご覧ください。

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M-Blender:簡単に混ざるサイドチェインプラグイン

Techivation M-Blender
  • ジャンル:サイドチェイン
  • 製品概要なじまない音同士を簡単に馴染ませるサイドチェイン専用エフェクト
  • 金  額:$90
  • リリース:2023年11月
  • リ ン クM-Blender 公式HP

その他 :CPU負荷/レイテンシー(2%/42.7ms)
*私の環境は、本記事末尾に記載

競合プラグインとサウンド比較

ドラム・ベースの2トラックで試してみます。
キックとベースの馴染みに注目して聞いていきましょう。

リダクションさせてから、ゲインを上げていませんので、ご了承を。

まずはバイパスから。
バイパスはキック・ベースが重なり合って混雑し、キックが抜けてきません。

①バイパス
②Wavesfactory Trackspacer
③Sonible Smart:Comp2
④Oeksound Soothe2
⑤Techivation M-Blender

聴き比べてみると、各プラグインの特徴が見えてきます。

まず、ベース自体の音の変化が結構ありました。smart:comp2は、硬くなる。Soothe2は、印象があまり変化なく、M-Blenderは打ち込みのベースが柔らかく生っぽい質感になっていました。Trackspacerは、ベースが削られすぎてしまっているように思います。

操作の簡単さは、Trackspacer・M-Blenderが2強です。しかし、M-BlenderはSoftnessというツマミで質感を調整することができるのがでかいです。キックのサブローの迫力がモリモリと湧いてきて、とても驚きました。これは実際にデモで試して頂きたい所。

M-Blenderは、Mixノブが他のプラグインに比べて大きく場所も相まって、変化させた音と原音を混ぜるのもワークフローの中で自然に試すように感じます。

まとめ

詳しいレビューはこちらから読むことができます。

簡単操作なのに音質まで変化させられるという、サイドチェインエフェクトとしては、今後かなり重宝されるプラグインだと感じます。

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M-Compressor:新感覚のコンプレッサー

Techivation M-CompressorのDown Thresh
  • ジャンル:スペクトラルコンプレッサー
  • 製品概要周波数ごとにスレッショルドが動的に設定される新感覚のコンプレッサー
  • 金  額:$149
  • リリース:2023年10月
  • リ ン クM-Compressor 公式HP

その他 :CPU負荷/レイテンシー(2~5%/42.7ms)
*私の環境は、本記事末尾に記載

Techivation M-Compressorは、周波数ごとに動的にスレッショルドが自動設定されるコンプレッサープラグインです。

薄い金色の線がDown Thresh、入力に応じて動的に変化するスペクトラルスレッショルドです。周波数ごとにスレッショルドが自動設定されるという意味がこれです。

Techivation M-CompressorのDown Thresh

詳しいレビューは、順を追って説明している下記の記事をご覧ください。

あわせて読みたい
Techivation M-Compressorレビュー 動的にスレッショルドが変化する新感覚のコンプレッサー
Techivation M-Compressorレビュー 動的にスレッショルドが変化する新感覚のコンプレッサー

サウンド例(キック)

キック原音
Tilt+3.00dB:低域の圧縮が強調され、高域は圧縮されていない。
M-CompressorでTilt:+3.0dBにした。

キリリとした音に変わっていますよね。

Tiltという設定値により、低域だけ圧縮を強調したり、高域だけ強調したりできるのが、M-Compressorの特徴です。

サイドチェイン例

ます。

ここに、ベース・ドラムのトラックがあります。

Techivation M-Compressorのサンプル曲トラック
⑩サイドチェイン不使用

ちょっと馴染みが悪い感じがするので、ドラムを外部サイドチェインのトリガーにして、ベースにサイドチェインコンプをかけていきます。

Techivation M-Compressorのサイドチェイン
⑪M-Compressorを、サイドチェインコンプとして使った。

馴染んで一体感が出ていますね。

スペクトラルスレッショルドは、サイドチェイン外部入力の時でもトリガーのドラムではなく、M-Compressorを差したトラック(今回はベース)を基準に設定されます。

ベースを基準に設定されたスペクトラルスレッショルドに対して、ドラムの各帯域の音量が上回ったらコンプがかかる。という挙動です。

まとめ

コンプレッサーとは銘打っていますが、Tiltによりトーンカラーが変えられる物凄く不思議な使い心地のプラグインです。

新感覚で、使っていて面白いことは間違いありません。ぜひデモってみて下さいませ。

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M-De-Esser:高域のクリーニングはおまかせ

M-De-Esserの歯擦音の設定
  • ジャンル:ディエッサー・レゾナンスサプレッサー(飛び出る周波数を感知して抑制する。)
  • 製品概要高域のクリーニングはおまかせ
  • 金  額:$129
  • リリース:2023年8月
  • リ ン クM-De-Esser 公式HP

その他 :CPU負荷/レイテンシー(2%/42.7ms)
*私の環境は、本記事末尾に記載

Techivation社が「完璧なディエッサー探しに終止符を打つ」と言う言葉とともに、発売したプラグインです。歯擦音を処理するだけでなく、耳に痛い高域楽器や2MIXを耳ざわり良くする使い方も可能です。

詳しいレビューは、下記の記事をご覧ください。

あわせて読みたい
Techivation M-De-Esserレビュー 歯擦音・ピーキーな高域の処理はおまかせ
Techivation M-De-Esserレビュー 歯擦音・ピーキーな高域の処理はおまかせ

歯擦音:サウンド例

ディエッサーの効きを確かめるための、当サイトのギャグ曲。

ディエッサーに捧ぐ歌

酢飯好きな彼女 寿司素敵さ
〆たサバとカ麦をすすって

M-De-Esserの歯擦音の設定
①Bypass
②M-De-Esser On

特に0:05の「た」の「し」の変化が分かりやすいと思います。②では、自然に処理できていますよね。

ピーキーな高域を柔らかくする。

ここでは、ピーキーな高域を処理できるSoothe2と比べてみます。

  • M-De-Esser・Soothe2は、5箇所に使用。
  • 挿したのは、笛・グロッケン・シロフォン・エッグシェイカー・マスター。
  • Soothe2はオーバーサンプリング4倍。CPU負荷約16%。
  • M-De-Esserは、オーバーサンプリング機能がありませんが、Gearspace上での説明で「M-Clarityにオーバーサンプリング(OS)が搭載されていないのは、スペクトルシェイピングは、OSの有無で音に変化がないため」と、同様の理由と思われます。CPU負荷は2%ほど。

それでは聞いてみましょう。

bypass
M-De-Esser
Soothe2

聴き比べると、Soothe2の音源では不要なアーティファクト(エフェクト処理によるノイズ)が発生し、ザラザラと聞こえるように思います。ただし、Soothe2は操作が難しいプラグインであるため、私の設定に全く問題がないと言い切ることは出来ません。

ただ、驚くべきはM-De-Esserです。Techivationのサイトを見ていると、M-De-Esserに限らず、アナログ的なサウンド変化だという文言をあちこちで見かけます。その意味が腑に落ちたように思いました。

Soothe2に比べると、M-De-Esserはサウンドがなめらかなのがお分かり頂けるかと思います。処理しているのに、あたかも処理していないように聞こえると言いますか……。

そして、操作がSoothe2に比べると、飛躍的に簡単です。

上記は私の感想となりますので、実際のサウンドの優劣については、読者の皆様に任せたいと思います。ぜひデモって、現在ご自身で使っている他社製のディエッサーと比べてみて下さい。

M-De-Esserの操作

M-De-Esser 日本語画像マニュアル

詳しい使い方は、M-De-Esserの記事をどうぞ。

M-De-Esserまとめ

高域のクリーニングの決定版が、安価な金額で発売されてしまいました。

私は「Soothe2以上のプラグインは出ないのでは?」と思っていましたが、今回改めて比較して、音質にここまで差が出るものかと、驚きを隠せません。

M-De-Esserの自然な音質の変化を、ぜひデモってご体感下さい。

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M-Clarity:中低音域をスッキリさせるレゾナンスサプレッサー

M-Clarity ピアノ設定
  • ジャンル:レゾナンスサプレッサー(飛び出る周波数を感知して抑制する。)
  • 製品概要中・低音域を簡単にスッキリさせられる
  • 金  額:$129
  • リリース:2023年5月
  • リ ン クM-Clarity 公式HP

その他 :CPU負荷/レイテンシー(2%/42.7ms)
*私の環境は、本記事末尾に記載

早速、音を聴いていきましょう。

M-Clarityのサウンド

M-Clarityをピアノに使った例

ピアノサンプル曲は、わざと中低音域が濁りやすいような音域で打ち込んでみました。

M-Clarity ピアノ設定
①Bypass
②M-Clarity使用

①にある中低音域のもたつき感が、M-Clarityを使った②ではスッキリなくなっているのが分かります。中低音域がカットされるということは相対的に高音域が残るので、クリアな印象にも感じますね。

M-Clarityをアコギに使った例

あえてマイクの近くで集音して、RECしました。近接効果(マイクに近くなると低音が増幅されて集音される効果)により、素材はもこもこして聞こえます。

M-Clarity アコギ設定
③Bypass
④M-Clarity使用

これは、すごい。

④M-Clarityを使った音源は、低音のもこもこした感じがスッキリしつつも、低音弦の音の張りは失われていません。これをEQのローシェルフなどで対応すると、低音弦の活き活きとした感じが無くなってしまいます。

以上のように、簡単に音をスッキリできます。2Mixにも使えるとのこと。

LR/MS選択

Ver.1.1.0で追加となった、LR/MS処理についても見ていきます。

画面下部に、LR/MS選択が追加されました。

上記画像のように、Sideへの効きを全開にした状態で、シンセベース音に対して使ってみます。

⑤バイパス
⑥Sideの中低域をスッキリ

⑤に比べると、⑥は中低域の広がりが抑制されたような印象に感じるのではないかと思います。

このLR/MS選択を使えば、例えばステレオのピアノ音源の、左側の低域のみスッキリさせる。といった処理も可能ですね。

M-Clarityの使い方

M-Clarityの日本語マニュアル

詳細については、掘り下げた記事を御覧ください。

あわせて読みたい
Techivation M-Clarityレビュー 中低音域をスッキリさせるなら最短最速
Techivation M-Clarityレビュー 中低音域をスッキリさせるなら最短最速

M-Clarityまとめ

M-Clarityは、最短最速で低・中音域をすっきりさせられます。

そして、興味深いのが、高域が立って聞こえるようになることです。これは記事の方でも紹介しましたが、同じジャンルのプラグインであるSoothe2と比較しても、明らかに高域にキラメキ(*いやらしくは聞こえない上品な変化)が生まれるのが分かります。

*もちろんこの高域の変化を望まない場合もあるかもしれませんが。

日本のDTM界隈での評判が高まるのも分かるような気がしますね。

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M-Loudener:知覚上のラウドネスを高めるプラグイン

Techivation M-Loudener
  • ジャンル:ダイナミックレンジエンハンサー
        (サチュレーターとみなしてもOKかも。)
  • 製品概要知覚上のラウドネスを高めるプラグイン
  • 金  額:$90
  • リリース:2023年3月
  • リ ン クM-Loudener 公式HP

その他 :CPU負荷/レイテンシー(1・2・6・13%/1.5ms)
  OS:1~8倍選択 *私の環境は、本記事末尾に記載

名前から想像すると、マキシマイザーやサチュレーター・クリッパー・ウェーブシェイパーなどと捉えそうな所ですが、それらの色々な要素が内部で組み合わさっているプラグインです。

簡単に言うと、同じラウドネスに設定した時に、より音が大きく聞こえさせることができます。

内部処理的にはサチュレーターだけではないにしても、シンプルに音の質感を変えるサチュレーターと捉えたほうが、手が伸びる機会が増えるようにも思います。

M-Loudenerのサウンド

ドラムバスに対して
M-Loudener:ドラムバスの設定
バイパス
M-Loudener使用:Softener・SmootherをOn・Set drive0.1dB

Match RMSで、数値上は同じ大きさに揃えているわけですが、M-Loudenerを使った音源は音の張りや迫力を感じる仕上がりになっていますね。

2Mixに対して
M-LoudenerのMid/Side
バイパス
M-Loudener使用:MS処理も含む

こちらは知覚上のラウドネスを高める効果を検証するために、少し大げさにかけています。そのため少しザラつきを感じる仕上がりに感じるかもしれません。

この比較を聞けば、ラウドネスは同じでも、M-Loudenerを使用している音源の方が音が近づいて聞こえ、より大きく聞こえるのが分かって頂けるかと思います。

前後のコンプ・EQ・リミッターの設定を含め、総合的に仕上げていく必要がありますが、ほどほどの使用をすれば、M-Loudenerを使って、知覚上のラウドネスを増やすことができそうですね。

M-Loudenerの操作方法

M-Loudenerの日本語マニュアル

実際の使い方に関しては、別途書いた記事で、かなり細かく検証しています。

あわせて読みたい
Techivation M-Loudenerレビュー 知覚上のラウドネスを高めるプラグイン
Techivation M-Loudenerレビュー 知覚上のラウドネスを高めるプラグイン

M-Loudenerまとめ

私自身、既に仕事でもM-Loudenerを取り入れていますが、サチュレーター的に使うのに適していると思います。

Sound Effectのつまみは僅かでも効果があり、制作物のマスター段に使ったものでは、20%程度でも音のまとまり・音が前に出てくる効果を加えることができました。

マスタリングで使う場合は、リミッターの前段に使います。が、前段のチェーンですでに倍音を加えるプラグインを挿している場合などは、豊満に感じすぎる場合もあるかもしれません。(目を閉じて、バイパスボタンを数クリックして、ブラインドテストをするの大事。)

ご自身の普段のチェーンの中で活きるかどうか、ぜひデモって頂きたく思います。

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Tシリーズ

T-Puncher:周波数指定できるトランジェントシェイパー

T-Puncher
  • ジャンル:トランジェントシェイパー
  • 製品概要周波数指定して、音の立ち上がりをコントロール!
  • 金  額:$79
  • リリース:2022年9月
  • リ ン クT-Puncher 公式HP

その他 :CPU負荷/レイテンシー(7%/1.3ms) OS:4倍固定
*私の環境は、本記事末尾に記載

多機能で優秀なトランジェントシェイパーです。

他のトランジェントシェイパーと違うのは、サスティン部分に対するアプローチができず、逆に音の立ち上がりに対しての処理に特化している所です。

影響を与える時間の長さ・帯域の指定・サチュレーションの設定ができます。操作が楽で、音にも満足しています。若干CPU負荷が高いのが難点でしょうか。

T-Puncherのサウンドについて

わざと、ほぼアタック感を感じないキックの素材を使っています。

T-Puncherを使うと、どういった変化になるでしょうか。

T-Puncherの設定画像
バイパス
2小節ごと:設定A→B→C

設定で、かなりサウンドを変えられるのが分かると思います。

帯域と立ち上がりの時間を操作できるからこそ、思い通りのサウンドを簡単に作ることができます。

T-Puncherの使い方

スッキリとした画面ですが、とても多機能です。

Frequency Range Controlで、効果を与える周波数を指定できます。

Punchinessは、+の値だと音の立ち上がりをブーストして、-の値だと減らします。Soft/Hardで、Softで繊細な仕上がりに。Hardでより過激に。

Attackは、Punchinessで影響を与える変化をどれだけの長さにするか決定するものです。このノブがすごく良いですね。

Smoothは、指定している周波数レンジに対して倍音を加える機能で、音の立ち上がりを少し丸くすることができます。

Soft Clipは、過激な設定にした時に、音を音楽的に歪ませて、クリップさせないようにする機能です。(Inputを上げると、強制的に歪ませられます。)

T-Puncherまとめ

劇的な変化を高音質で実現できる素晴らしいトランジェントシェイパーだと思いました。

帯域指定して操作できるプラグインは、Sonnox Envolutionがあり、こちらはサスティンも調整できるとのこと。ただし、T-Puncherの3倍の値段です。(私の環境固有の問題ですが、Sonnox製品は認証問題があり導入しないことにしています。)

というわけで、帯域指定して音量&時間操作できるトランジェントシェイパーは、今のところ私にはT-Puncherしかありません。

プリセットを見ると、キックのほか、ベース・ギター・ハイハット・マスター・スネア・ボーカルが想定されているようです。

T-Puncherのプリセット

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T-Warmer:低~中音域に倍音を追加するエキサイター

T-Warmer
  • ジャンル:エキサイター(帯域を絞って倍音を発生させる)
  • 製品概要低・中音域特化のエキサイター
  • 金  額:$39
  • リリース:2022年8月
  • リ ン クT-Warmer 公式HP

その他 :CPU負荷/レイテンシー(5%/1.3ms) OS:8倍固定
*私の環境は、本記事末尾に記載

どしっとしたサウンドに変えられます。重心を落とすテーププラグインの代わりに使ったり併用して低域厚み生むことができます

T-Warmerのサウンド

ドラムバストラックでサウンドの変化を聴いてみましょう。

T-Warmerの設定
バイパス
設定A:Warmthを多く加えた分Mix量を減らした
設定B:Warmthを少し加えた

どちらも重心が落ちて、どっしりしたサウンドになっています。

ちなみに、設定Bはプラグインを立ち上げた直後のプリセットのままの設定です。良いサウンドの変化ですね。

T-Warmerのプリセット画像

プリセットを見ると、ベース・ドラム・ギター・ピアノ・シンセ・ボーカルと、トラック単位のミックスに使うことを想定しているようですね。重心を下げるのであれば、どんなトラックでも向くと思います。

T-Warmerの使い方

4つのモードから選ぶことができますが、正直文章を読んでもピンと来ません。

  • Smooth: より繊細なハーモニックサチュレーションをサウンドに適用します。
  • Phat: 音楽的なハーモニックサチュレーションで音をきれいに埋め、厚みのあるファットなサウンドにします!
  • Warm: Phat と同様に、このモードも素早く厚みのあるサウンドにするのに役立ちますが、よりウォームなサウンドにもなります!
  • Hard:ミックスの中で柔らかい音の楽器からユニークな攻撃的な音を作り出すのに最適です。
マニュアルのDeepL翻訳

ね。
読んでると、私は混乱して来ます。ハハ……。

そのため、T-Warmerのモード使い分けとしては、適当にモードを切り替えて、Frequency(周波数帯域を操作)をいじりながら、なんとなく良い音を探す。というのが良いと思います。

倍音自体は、どのモードでも3・5・7~と、奇数次倍音が出ます。

T-Warmerの倍音
Plugin Doctorで見たHammerstein(スウィープ信号で、各帯域の倍音の出具合を見る。)

モードを切り替えると、この奇数次倍音の配分が変わって、音が変化するイメージです。

上記図を見ると、Frequencyで設定するよりも、高い値まで倍音が出ているのが分かりますね。(83Hzに設定しているが、実際には1,000Hzくらいまで倍音が出ている。)

T-Warmerまとめ

どっしりさせたい時に使う。と用途が明確なのが良いですね。

「どっしりさせたくても、テーププラグインでは必要な量ほど届かない。歪んでしまう。」という場面で、T-Warmerですんなり行く場面がありました。

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T-Exciter:高域に広がり・倍音を生むエキサイター

T-Exciter
  • ジャンル:エキサイター(帯域を絞って倍音を発生させる)
  • 製品概要高域に広がり・倍音を生むエキサイター
  • 金  額:$39
  • リリース:2022年6月
  • リ ン クT-Exicter公式

その他 :CPU負荷/レイテンシー(5%/1.3ms) OS:8倍固定
*私の環境は、本記事末尾に記載

T-Warmerが低・中音域特化のエキサイターなら、T-Exciterは、高域特化のエキサイターです。

T-Exciterは、左右の信号に違いを出すモジュレーションをかけられるので、広がりのあるサウンドを作り出せます。

T-ExciterのWidth:Widthの値を上げると、左右の信号に違いが出ます。

挿すだけで、「あ、良いなこれ。」と思えるエキサイターだと思います。

T-Exciterのサウンドを聞く

シンセのアルペジオにかけてみました。

T-Exciterの設定
バイパス
2小節ごとにモード切り替え:Shine→Air→Wet→Crisp

T-Exciterは、モードの名前がサウンドに直結しており、すごく分かりやすい変化をしていますね。どれも使い道がありそうなサウンドの変化で、私的には大変気に入っています。

T-Exciterの使い方

モードについては、名前通りのサウンドの変化をしてくれます。

倍音の変化は次の通り。

T-Exciterのモードによる倍音特性
これらの倍音は静的ではなく、動的に変化します。

これに加えて、各モードでEQ特性も変化しています。

T-ExciterのモードによるEQの違い

流石に覚えきれませんね。

そのため、名前を元になんとなく選んで、良いサウンドになったら、それでOK!といったプラグインです。

プリセットは、ブラス・ドラム・ギター・ピアノ・ストリングス・シンセ・ボーカルなど、トラック単位の使用を想定しているようです。

T-Exciterのプリセット

T-Exciterまとめ

何と言っても、微妙な広がりが出るWidthツマミが素晴らしいです。わざとらしくなく、上品なサウンド変化をしてくれます。

モード切り替えによる4つのサウンドの変化もとても好みです。

私は、多用していくことになると思います。

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T-Compressor:3つまで直列できるコンプレッサー

T-Compressor
  • ジャンル:コンプレッサー
  • 製品概要3つまで直列できるコンプレッサー
  • 金  額:$49
  • リリース:2022年4月
  • リ ン クT-Compressor 公式HP

その他 :CPU負荷/レイテンシー(0~12%/1.3ms *直列するコンプの数・OSの状態で変化)OS:1~4倍選択 *私の環境は、本記事末尾に記載

例えば、ボーカルにおいて、1176→Optoのように多段でコンプをかける場合があると思います。

T-Compressorは、一つのプラグインの中で3つまでコンプを多段がけできます。

また、真ん中の大きなノブCompressionが、アタック・リリース・レシオの複合ノブとなっています。

T-Compressorのサウンド

ドラムバスで、サウンドの変化を聴いてみます。

プリセットから、Drum Buss Glueを選択して、スレッショルドだけ調整しました。

T-Compressorの設定画像
バイパス
T-Compressorを使用(オーバーサンプリング4倍)

Gain Matchしていますが、かなりパンチ感が出ていますよね。

設定1は、主にキックに反応しており、アタックが遅いため、キックのアタック感が増す設定になっています。

設定2は、Sc-Hp(サイドチェインEQ)の設定が350Hzと、キックを逃がす設定になっており、主にスネアにかかっています。アタックが早いため、1176系コンプのような「パツン!」としたサウンドの変化がありますね。

T-Compressorの使い方

4種類のコンプモードがあります。

中でもCrispyは、EQ変化もあり、5000Hz以上がハイシェルフで3dBほど持ち上がるような設定となります。

T-Compressor:CrispyのEQ

上記サウンドサンプルもCrispが使われているため、高域がガツンと来る変化があるわけですね。

Q
4種類のモード(DeepL日本語訳)
Clean

コンプレッサーは「Clean」モードを選択すると完全に透明なサウンドになります。あらゆる音源に対応し、余計な味付けや質感を加えたくないオーディオマスタリングでも威力を発揮します。

Crispy

独特の明るい味わいやキャラクターを音声に混ぜ込むことで、音に明るさを加えるモードです。
コンプレッション量を押せば押すほど、このモードの効果が適用されます。Crispyもあらゆる音源に対応し、特に「ベース」「ボーカル」「ギター」「シンセ」「ドラム」に最適なサウンドです。

Warm

このモードを選択すると、ある種のテープサチュレーション処理とフィルターを実装することで、サウンドに暖かさと独特のアナログな雰囲気が加わります。

あらゆるサウンドに対応し、特に「ボーカル」「ドラム」「バスプロセッシング」「シンセ」「ハイハット」「スネア」などに最適です。

これは、音に独自のキャラクターを加えるとともに、音を滑らかにするのに役立ちます。例えば、スネアの音が非常に明るい場合、このモードで圧縮すると、特殊なテープサチュレーションとフィルター効果が加わり、より心地よいサウンドになります。

Thick

より開放的で立体的なサウンドを実現するモードです。立体的で開放的な音になり、盛り上がりに欠ける音に活気を与えます。命を吹き込みます。

*Ver.1.09では、ThickとCleanが同じように私には聞こえます。Nullテストなどの実施でも、違いを見いだせませんでした。が、見つけていないだけで設定次第で違う音になる可能性もあります。

中でも一番影響があるのは、レシオです。

T-CompressorのCompressionの値による違い

アタックは微妙な変化が、リリースは結構な変化があります。

T-CompressorのCompressionによるアタック・リリースの違い

Techivation社としては、細かな値・目で見ての判断ではなく、耳で音を判断して欲しいというスタンスでいるのかと思います。

T-Compressorを使う上で便利なのは、Auto Gainでしょう。リダクションされた分だけ、ゲインを上げてくれます。

T-CompressorのAuto Gain

私が愛用しているFabfilter Pro-C2では、Auto Gainで大幅にゲインが上がってしまうので基本オフにしていますが、T-Compressorは多少変動があるくらいなので使いやすいと思います。

T-Compressorのプリセット

プリセットは2種類あります。

  • Preset:一つのコンプレッサーを変化させるプリセット
  • Global Preset複数直列でセッティングされたプリセット

の2種類です。

様々な楽器・音色を対象にしたプリセットが収録されていますが、2Mix向けのものはザッと見た感じ見つかりませんでした。プリセットは、トラック・バス向けに最適化されているものと思います。

マスタリングなどの2Mixでは、Cleanモードが向いているというマニュアル補足がありました。

T-Compressorまとめ

見た目以上に多機能なコンプレッサーですね。

パンチを出したい時のCrispyは強烈です。

まだ制作物上で使っていないので、今後使ったらまた追記します。

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T-De-Esser Pro:高機能・高音質なディエッサー

T-De-Esser Pro
  • ジャンル:ディエッサー
  • 製品概要高機能・高音質なディエッサー
  • 金  額:$90
  • リリース:2021年10月
  • リ ン クT-De-Esser Pro 公式HP

その他 :CPU負荷/レイテンシー(1・2・4・9・18%/0・2ms *OSの状態/ルックアヘッドの有無で変化)OS:1~16倍選択 *私の環境は、本記事末尾に記載

わたなべ
わたなべ

私、ディエッサーだけで7個くらい持っていましたが、私が持っているディエッサーの中で一番良いです。驚きました!

……と思っていたのは、M-De-Esserが発売される前の私です。

T-De-Esser Proは、音量からスレッショルドで反応させる従来のディエッサープラグインです。一方、M-De-Esserは、全体の音量レベルと、選択帯域の相対音量から判断する新しい発想で作られました。(詳しくは、M-De-Esserの記事をご覧ください。)

ただし、T-De-Esserは、レイテンシーが少ないメリットがあり、音質の変化もできるため、下記のレビューも役に立つはずです。

T-De-Esser Proは、設定項目が多く、細かな調整が効きます。

  • スレッショルドを下げ、全ての歯擦音に反応させた上で、MIXで混ぜる。
  • 逆にスレッショルドを上げて、大きな歯擦音だけリダクションする。
  • レシオ・アタック・リリースをいじれるので、削り加減が変えられる。
  • 中でもSharpnessで、歯擦音の明暗がいじれるのが素敵。

要するに、歯擦音の検出の仕方・歯擦音をリダクションさせた後の音のカラーを自由自在に変えられるということです。

T-De-Esser Proのサウンドの変化

ディエッサー機能を確かめるための本HP定番曲を使います。(*ギャグ曲です。)

ディエッサーに捧ぐ歌

酢飯好きな彼女 寿司素敵さ
〆たサバとカ麦をすすって

T-De-Esser Proの設定画像
バイパス
設定A:全体的にリダクションするが、ミックス量を下げている。
設定B:強く出た歯擦音だけを処理。*特に0:05の「メたサバ」に注目

物凄くクリアに、ディエッサーの使用を気付かせない処理が簡単にできます。

T-De-Esser Proの使い方

真ん中にある(Low-Hi・Mid-Hi……)などの帯域指定は、下にあるfreqency rangeと連動しています。

T-De-Esser Pro

コンプレッサーと同じで、Processing(スレッショルド)を下げた場合は、歯擦音が全体的にリダクションされるため、Intensity(コンプで言うレシオ)を下げ目にすると自然なサウンドになりやすいです。逆に強い歯擦音のみに反応させる場合は、Processingを上げてIntensityを上げ目にします。(あくまで一般的に。)

リダクションが強すぎると感じた場合は、Attackの値を上げることで、音の立ち上がりを逃がすことができます。

Sharpnessは、圧縮している音とそうでない音の遷移を調整するつまみとのこと。

T-De-Esser ProのSharpnessの振る舞いの違い

低い値だとより暗いサウンド変化、高い値だとより透明なサウンド変化をする印象に感じます。(ノブの意味というより、サウンドの変化に注目するのが良いと思います。)

●使うかどうか微妙だけど、一応解説。

下にある、hi-cutは、緩やかなローパスフィルターです。Kirchhoff-EQでカーブを調べましたが、-8~-12dB/Octくらいで調整されています。あまりにもハイが強く出ている素材に対して使えば、良い作用がある場合もあるでしょう。

saturationは、3・5・7と奇数次倍音が付与されます。横にあるfilterボタンを使うと、frequency rangeで設定されている範囲のみ、倍音が付与されます。歯擦音が滑らかになる場合もあるとのこと。

マニュアルによると、hi-cut/saturation/mixを使用して、新しいサウンドキャラクターも作れる。との記載がありました。

が、無理して使わなくても、OKかな。とも思います。

T-De-Esser Proまとめ

T-De-Esser Pro、私はものすごく気に入りました。

上位版のM-De-Esserも発売となりましたが、レイテンシーを低く作業したいときは、T-De-Esser Proを立ち上げることもありそうです。

私は、T-De-Esser Proをとても気に入っています。

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販売終了製品

Q
T-Clarity:スレッショルド依存で低中域をすっきり
T-Clarity
  • ジャンル:低中域特化のマルチバンドコンプ
  • 製品概要スレッショルド依存で低中域をすっきり
  • 金  額:$29
  • リリース:2022年5月
  • リ ン クT-Clarity 公式HP

その他 :CPU負荷/レイテンシー(0・2・3・7・11%/0ms *OSでCPU使用率変動)
  OS:1~16倍選択 *私の環境は、本記事末尾に記載

現在は0から作り直したM-Clarityが販売されています。

T-Clarityはスレッショルド依存なので、入力信号の大きさを元にカット量を判断します。

T-Clarityのサウンド

ここは、後継のM-Clarityとも比較していきたいと思います。

T-Clarityの設定
バイパス
M-Clarity使用
T-Clarity使用(オーバーサンプリング8倍)

T-Clarityは、周波数帯域を絞ってリダクションをかける、マルチバンドコンプのように聞こえます。

M-Clarityの進化具合がすごすぎるのが、比較するとよく分かると思います。

T-Clarityの使い方

今となっては、後継のM-Clarityを使うと思いますが……。

T-Clarity

真ん中のProcessingが、スレッショルド。

Intensityがレシオ。Frequency Rangeが帯域指定範囲の変更。

Sharpnessは、圧縮している音とそうでない音の遷移を調整します。値が高いとピンポイントでリダクションされるようなイメージです。

T-Clarityまとめ

M-Clarityの進化の礎(いしずえ)になってくれたと思うと感慨深いですが、私としてはT-Clarityを使うことはないと思います。

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Q
T-Imager:チルトEQ搭載の癖強ステレオイメージャー
T-Imager
  • ジャンル:ステレオイメージャー
  • 製品概要チルトEQ搭載の癖強ステレオイメージャー
  • 金  額:$49
  • リリース:2022年10月
  • リ ン クT-Imager公式HPへ

その他 :CPU負荷/レイテンシー(2%/0ms *OSを変えてもCPU負荷に変化なし)
  OS:1~16倍選択 *私の環境は、本記事末尾に記載

T-Imagerのサウンド

サンプル曲は3トラックで、それぞれのトラックに使いました。

T-Imagerの設定画像
バイパス
3トラックでT-Imagerを使用

Pluck・Bassは、どちらもSideのEQでブーストしています。

T-ImagerのEQは、400Hzあたりを軸としたチルトEQですが、boostボタンを押すと、チルトEQではなく、スマイリーカーブとなります。

T-ImagerのEQ設定画像
高域と低域が両方同時に持ち上がるスマイリーカーブ。

そのため、今回のサンプル曲でも、高域のシンセに広がりが出ているように聞こえると思います。逆に、Drumについては、真ん中に寄る設定にしています。

②の音源は「効果がある……のか?」くらいのかかり具合にしていますが、これ以上かけると、滲んだ音になるので、私はほどほどが好みです。(T-Imagerに限らず、ステレオイメージャーを使う時はいつも。)

T-Imagerの使い方

真ん中のノブは、Mid/Sideの比率を変えるものです。右に回すと完全にSideだけの音に。左に回すとMidだけの音(つまりモノラル)になります。

T-Imager

右に回すと、その分モノラルにした時の音が小さくなるので、2Mixに使う場合は、特に気をつける必要があります。(T-Imagerに限らず、ステレオイメージャーを使う時全般の注意ですね。)

Filterは、Mid/Sideのハイパスフィルター(ローカット)で、10~300Hzまで設定ができます。

参考

現在、少しバグがあるようです。私が見つけたのは2つ。

  1. 起動直後、ゲインが6dBくらい上がる。
  2. Mid/SideのFilterが10Hzになっている時、低域の位相・ゲイン量がおかしい。

①については、中央のノブ(Balance)を少しでも動かすと解消されます。 

 

②については、Mid/SideどちらのFilterも11Hz以上に設定すると解消できます。

 

問い合わせた所、Techivatio社もこのバグを認識していたので、いずれは修正が入るものと思われます。現時点で本プラグインを使う際には、特に②について、11Hz以上への設定をお忘れなく。

T-Imagerまとめ

私は、ステレオイメージャーをほとんど使いませんので、あくまで私見ですが、もし今後私がこのプラグインを使うとすれば、シンセ系のサウンドを広げたい時に、トラック単位で使うと思います。

またピアノなど、Mid方向に動かして、Widthを狭めような用途でも使うことはできそうですね。

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その他

無料版あります。

Techivation社では、無料のプラグインを提供しています。

  • T-De-Esser
  • T-De-Esser Plus
  • T-Puncher Free

製品一覧ページの、画面下部からアクセスできます。

製品版の美味しい所が使えなくなっているので、私的には各プラグインのデモ版を試していただきたいな。と思う所です。

子会社 Solider Soundの無料プラグイン

Solider Soundは、Techivationの別会社です。

現在、無料で配布中のS Doublerは、音をダブリングさせるプラグインです。例えば、Voコーラスを簡単に演出できますし、シンセなどにも相性が良いです。

販売している製品としては、S Pulser Proがあり、レビューしています。

あわせて読みたい
SoliderSound S Pulser Proレビュー 周期的な音量操作を手軽に
SoliderSound S Pulser Proレビュー 周期的な音量操作を手軽に

本記事で測定したCPU環境

本記事で測定したPCスペックは下記のとおりです。

●PCスペック

  • OS:Windows10 64bit
  • CPU:AMD Ryzen 9 3900X [3.8GHz/12Core] 
  • メモリ:96GB
  • DAW:Studio One6.5
  • サンプリングレート・解像度:48kHz・32bit float
  • バッファーサイズ:1024samples
  • オーディオインターフェース:Antelope Audio Discrete4

まとめ

以上が、Techivation社の全プラグインレビューでした。

私的なおすすめランキングは、

  1. AI-Loudener
  2. M-Puncher・M-Blender
  3. M-Clarity・M-De-Esser

の順です。

M-Bundleがとてもお得ですが、AI-Loudenerが付いていません。そのため、現在のおすすめはFull Bundleです。

今後出る全てのプラグインが使い放題となるFull Accessもあり、面白い試みだと思います。

参考

GearspaceのTechivation製品のスレッドを見ると、バグ報告に対して細かなやりとりを行い迅速に直す姿勢や、批判者に対した信念を持った明確な返答をするなど、活発な議論を進んで行う様子が見られます。

例えば、「M-Clarityにオーバーサンプリング(OS)が搭載されていないのは、スペクトルシェイピングは、OSの有無で音に変化がないため」という理由を説明したり、「M-Clarityが6,000Hz以上の帯域で動作しないのは、その処理をT-De-Esser Proが行うものである」というメーカーの指針を丁寧に説明します。

ここまでユーザーとの距離が近いメーカーも珍しいのではないでしょうか。今後の活躍を期待しています。

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プロフィール
渡部絢也
渡部絢也
作編曲家・シンガーソングライター
「地方にいながら、音楽でご飯を食べる」で早15年。東北秋田で田舎生活をしながら、音楽にいそしむ。メイン楽器はアコギ。歌も歌うDTMer。

・音楽制作依頼(舞台音楽・CM楽曲等)
・ブログ運営(音楽理論&プラグイン解説)
・教材販売
・ファミリー向けの作品づくり
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