リズム感の鍛え方。自分リズムを持つ方法。
私はリズム感について、長い間深く悩んできました。
- 弾き語りの時、どんどんテンポが早くなってしまう。
- バンド演奏時のブレイク(空白)が怖くて仕方ない。
- バンド演奏時の始まりのカウントができない。
そんな悩みを解決するために、メトロノームに合わせて練習重ねましたが、全く改善することがありませんでした。
しかし、ある一つの気付きで劇的に変化しました。
今私は作編曲家として活動していますが、「人並みのリズム感は持っている」という自信があります。
本ページでは、リズム感についての根本的な意識改善と、リズムを楽しむための方法をお届けいたします。
リズム感に関する誤解
メトロノームに「演奏」を合わせようとしていけない。
リズム音痴の方の大きな誤解は、メトロノームに演奏を合わせようとしていることです。
カチカチと鳴るタイミングに演奏を合わせるのは、もうやめましょう。
メトロノームに合わせるのは、自分の中のリズムです。
なぜメトロノームに演奏を合わせてはいけないか。
メトロノームのカチコチという音に合わせようとするということは、リズムを点で捉えて、ジャストで演奏しようとすることです。
「1で若干遅れたから、2で早めに合わせようとする。結果2で早くなり、3でまた遅れる……」のように、点を基準にすることによって、リズムがますますよれるわけです。
また、外部の音にテンポの基準を持つと、ブレイク(空白)時に基準がなくなって、復活のタイミングが勘頼りになったり、他の楽器隊の音を基準に入るため演奏が遅れるなど、全くもって良いことがありません。
つまり、メトロノームやドラムなど、外部のリズムを基準に演奏するのは、百害あって一利なしなのです。
メトロノームに合わせるのは、○○のリズム。
もう一度書きますが、メトロノームに合わせるのは自分のリズムです。
このページでは、自分リズムと呼びます。
自分リズムは、自分の心と身体の腰のあたりで「1and2and3and4and(ワンエン・ツーエン・スリーエン・フォーエン)」とカウントを取ること、を指します。
自分リズムをメトロノームに寄り添わせながらも、演奏の基準にするのはあくまで自分リズム、という意識で演奏をします。
この意識改革をするだけで、驚くほど演奏が安定するようになります。
- メトロノームで鳴っていない間でも、リズムがよれなくなる。
- ブレイクが怖くなくなる。
- リズムをより細かく取れるようになる。
といったメリットが生まれます。
細かなフィールで目盛りをより緻密に。
フィールという言葉を聞いたことがあるでしょうか?
リズムの取り方・感じ方のことを言います。
これは自分リズムという概念を自覚することで、初めて理解できる概念です。
例えば、4拍子を「1・2・3・4……」と感じながら演奏するのは4フィールです。
このフィールを細かくすることで、全く違う演奏感となります。
16フィールの場合は、「ワンイエンア・トゥイエンア……」といったように、リズムを細かく感じながら捉えている、ということです。
例えばテンポ80で、16部音符が多用された楽曲を演奏するとします。
4フィールで大きくリズムを取っている人は、1と2の間が広いため、16部音符を正確に演奏するのが難しくなる場合が多いでしょう。
16フィールでリズムを取っている方は、より正確に演奏できる可能性が高くなります。
自分リズムを持つ方法
自分リズムは自動化させる必要がある。
今まで、自分リズムの概念がなかった人にとっては、リズムをカウントしながら演奏すること自体が、最初はとても難しいと思います。
例えば、ギター弾き語りはマルチタスクの最たるものです。
- 自分リズムをカウントする。
- ギターのコードや運指を考える。
- 歌詞を思い出す。
- メロディーを正確に取れているかチェック&修正する。
などなど、多くのことを同時にしているのですから、頭が忙しいですね。
だから、自分リズムは無意識に任せられるようになりましょう。
考えずとも、勝手にやっている。という状態になるのが理想なのです。
音楽を聞く時にカウントする癖を付ける。
登下校・会社への通勤に聞く音楽、ゲームや動画を見るときに流れる音楽。
音楽を聞く時は、その全てで拍を数えるようにします。
カウントする時は、必ず裏拍も取るようにしましょう。(私的には、英語がおすすめです。)
- 英語:ワンエン・ツーエン・スリーエン・フォーエン
- 日本語:いちとー・にーとー・さんとー・よんとー
拍を数えるのが当たり前になるまで、2週間~1ヶ月くらいかかるかもしれません。
騙されたと思ってやってみて下さい。
グルーブ感を育てるリスニング法
グルーブのある音楽を演奏する上で、おもしろいリスニング方法があるので紹介します。
ポップスでは大抵、2・4拍目にドラムのスネア(タンッという音の楽器)が入っていますよね。
この2・4拍のスネアのタイミングを、意識的に聞くようにしましょう。
このスネアのタイミングが「ジャストなのか、若干後ろに引っ張られているのか、先走っているのか」が、曲によって大きく変わっているのが分かるはずです。
後ろに引っ張るようなスネアは、ファンクの楽曲などで多いのですが、ぐっと力を貯めるような気持ちよさを感じます。
先走るスネアは、ロックなどで、前に前にと進みたくなるような疾走感を感じる楽曲に多いです。
また、演奏者がどのフィールで演奏しているかを、想像しながら聞くのもおすすめです。
リズム自体の知識を増やす。
そもそもリズムの知識は足りているか?
次の譜面を見て、すぐに演奏することができますか?
もしこの楽譜を演奏できないのだとしたら、リズム感がないからではなく、楽譜を読む力がないからですよね。
リズムを読む力・理解する力は、正しいリズムパターンで演奏するのに必要なことです。
それでは、どうすればリズムを読む力・理解する力を高めることができるのでしょうか?
それは単純です。
リズムについて勉強して、練習するだけです。
リズムを勉強した人は、こう読む。
リズム理解力が高い人は、先程の楽譜を一瞬で理解し、口でカウントできます。
時間をかけずに、一瞬でこの楽譜を理解・演奏できたら、今後大きな力になると思いませんか?
おすすめの教本は「リズム感養成講座」という教本です。
ギターや歌の練習本ではなく、純粋なリズムの本です。
本の中では、楽譜の読み方の基本が解説され、中盤以降は、リズムを口で読み・感じるための練習が満載です。
少し硬派な内容ではあるのですが、一通り終わった後には見える景色が変わります。
1日10分、ぜひやってみてはいかがでしょうか?
おすすめメトロノーム
最後に、上記の本のおともに使った、おすすめメトロノームをご紹介して終わります。
国産コルグのメトロノームなのですが、物凄く気に入っています。
上部のTAPボタンでテンポを決められたり、全面に大きなノブがあるのもたまりません。
インテリアとしても、とても格好良くありませんか?
まとめ
以上が、リズムの鍛え方です。
メトロノームに合わせるのは自分のリズム、これがこの記事の中で一番大切なことです。
ぜひ実践してみて下さい。
本WEBページでは、ギターのコード進行をオシャレにする無料PDFを配っています。
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