VST音源

Tokyo Scoring Drum Kitsレビュー 濃密な日本のサウンド!

Tokyo Scoring Drum Kitsサムネイル

IMPACT SOUNDWORKSのTokyo Scoring Drum Kitsは、一音鳴らすと「ザ・日本サウンド!」と感じる程、濃密な日本のサウンドを感じるドラム音源です。

  • アニメOPで聞くような日本的ドラムサウンド
  • 発音前のノイズすらも収録した空気感溢れるサウンド

サウンドを聴きながら、Tokyo Scoring Drum Kitsに迫っていきましょう。

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収録内容について

6つのパッチ

Tokyo Scoring Drum Kitsを、Kontaktで開くと、次の6つのパッチが表示されます。

Tokyo Scoring Drum Kitsの6つのパッチ
  1. Aizawa Mix – All Kits.nki
  2. Aizawa Mix – Drum Ensemble.nki
  3. Full Mixer – All Kits.nki
  4. Full Mixer – Drum Ensemble.nki
  5. Board Mix – All Kits.nki
  6. Board Mix – Drum Ensemble.nki

大きく分けて、Aizawa・Full Mixer・Boardの3種類があります。

またそれぞれが、All Kits・Ensemble Kitsに分かれています。

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All Kits と Ensemble Kits

Tokyo Scoring Drum Kitsには、5つのドラムキットが収録されています。

All Kitsは、それらのドラムキットを切り替えて演奏することができます。

一方、Ensemble Kitsは、ドラム3台を良い塩梅にレイヤーしたキットで、各楽器の差し替えはできません。

All Kitsは選択可。Ensemble Kitsは、各ドラムキットを選択できない。

Ensemble Kitsは、比較的派手なサウンドです。

通常のドラムとして使う場合は、All Kitsを使うことが多いかと思います。

3つのMix

Aizawa Mix・Full Mixer・Board Mixの3つのMixは、以下のような特徴があります。

  • Aizawa Mix:日本のエンジニア相澤光紀氏が手掛けたミックスプリセット
  • Full Mixer:マイクを最も細かく選択できる。その分RAM・CPUを食う。
  • Board Mix:一番動作が軽快で、汎用性の高いサウンド。

それでは、それぞれのサウンドを聴き比べてみましょう。

All Kitsから、「TSDK INIT DW Allround」というキットで聴き比べてみます。

①Aizawa Mix
②Full Mixer
③Board Mix

こうして聴き比べると一目瞭然、違いが見えてきます。

①Aizawa Mixは、かなり押し出しが強く、加工されたサウンドであることが分かります。これは、プリセットがそのままアニソンなど、日本的な楽曲に合うようなサウンドとして使えるようにするためですね。

②Full Mixerは、私的にはタムが遠いのが気になりました。あくまでINIT(初期状態)として、ここから音を作り込むためのミックスと考えるのが良さそうです。

③Board Mixは、マニュアルの言う通り、一番汎用性の高いサウンドですね。IMPACT SOUNDWORKS内部で作ったプリセットではないかと予想しますが、使い勝手が良さそうなサウンドです。

CPU負荷は、③<①<②ですが、②Full Mixerでも、5~7%を推移しており、そこまで高いCPU負荷というわけではありません。(むしろ読み込みに時間がかかる方が気になりました。)

Tokyo Scoring Drum KitsのCPU負荷

5つのキット

収録されている5つのキットをご紹介します。

  1. DW Allround:スタンダードなキット
  2. DW Jazz:スネアが軽く甲高い。タムが高めにチューニング。
  3. Riddim Custom:Riddimは、Maid in Japan。勢いを感じるサウンド。
  4. SL Vintage:スネアがめっちゃ特徴的。ディスコ曲で使えそう。
  5. SNR Natural:SONOR製。抜けが良いサウンド。

以下は、Full MixerのINITプリセットから。

④DW Allround
⑤DW Jazz
⑥Riddim Custom
⑦SL Vintage
⑧SNR Natural


発音前のノイズすらも収録!

発音前のキックのビーターのサウンド、スティックの風切り音などが発音して、よりリアルなドラムサウンドを作るという、驚きの機能があります。

使い方は、簡単。
まずは、ドラムのグリッドを基準に打ち込みます。

その後、Tokyo Scoring Drum Kits内の設定から、選びます。

Tokyo Scoring Drum Kitsの発音前ノイズ設定
  • ZERO LATENCY:発音前の音を出さない。
  • STANDARD:40msのプリトランジェント音を発音。
  • LOOKAHEAD:120msのたっぷりのプリトランジェント音を発音。

ようするにレイテンシーを増加させることで、より生き生きさせられるということです。

そして、DAWのトラックディレイで、設定に応じて-40ms・-120msを設定すればOKです。

Studio Oneのトラックディレイ

聴き比べてみましょう!

ZERO LATENCY:0ms
STANDARD:40ms
LOOKAHEAD:120ms

とても微細な変化かとは思いますが、④<⑤<⑥と、空気感が増しているように感じますね。

打ち込み時は、ZERO LATENCYを使って、吐き出しの際にLOOKAHEADを使うのが良さそうですね。




Tokyo Scoring Drum Kitsを使う上で便利なこと

パラアウトのさせ方

Kontaktのパラアウト方法は、最初は少し大変なので、解説しておきます。

まず、Kontakt上部の設定からOutputsのチェックを入れます。

Kontaktのパラアウト設定

画面下部にミキサーが出てきたら、+ボタンを押します。

Kontaktのミキサーの+ボタンを押す。

出てきたポップアップに、下記のように入力します。

outputsの設定。
アウトプットの数を変えたいなら、
Quantityをもっと上げます。

OKボタンを押すと、下記のようにミキサーが現れます。

Kontaktのミキサー

この状態で、一旦Kontaktを終了させます。(DAWの場合は、トラックごと一旦消去します。)

再度、Kontaktを立ち上げて、Tokyo Scoring Stringsを立ち上げ、Console画面へ。

Tokyo Scoring Drum KitsのConsole画面。アウトプットチャンネルを選択。

最後に、DAW側で設定をします。Studio Oneであれば、ミキサー画面から設定します。

Studio Oneでアウトプットを選択する。

Full Mixerを、パラアウトして私がミックスしたのが、次のようなサウンドです。

⑫Full Mixerをパラアウトした直後
⑬パラアウト後、私がEDIT

Full Mixerは、やはり自分なりにミックスした方が、好みの音になりますね。

ちなみに、パラアウトの設定をしてから、プリセットを選び直すと、パラアウト設定が消えてしまうので気をつけましょう。

Tokyo Scoring Strings内では、Kontakt内蔵エフェクトでのMIXをすることになります。FXチャンネルも無いので、思い通りのMIXをするのは正直辛いようにも感じました。

自分でEDITするのが苦手な方は、プリセットがそのまま使える音であるAizawa Mix・Board Mixを使うのも手だと思います。

パラアウト後にトラックプリセットに保存すると便利

Studio One6ユーザーへのおすすめとなりますが、パラアウト後のトラックに対してトラックプリセットを使うと、パラアウトの状態を全て保存することができます。

トラック(&ドラムBUSを設定しているなら一緒に)選択して、「トラックプリセットを保存」を選択します。

Studio Oneのトラックプリセットを保存。

そして、名前をつけて保存。

トラックプリセットを保存

すると、右側のブラウザ画面に表示されます。

トラックプリセットの読み込み

読み出す時は、音源を追加するようにドラッグ&ドロップでOK。

パラアウトされた状態で読み込みされるので大変便利です。

【Studio One用】Pitch List の配布

Tokyo Scoring Drum KitsのPitch List

以下より、Studio One用のピッチリストをダウンロードできます。

Studio Oneで、上記ピッチリストを使う方法

上記ファイルをダウンロード後、解凍(展開)します。

その後、Studio Oneをインストールしているフォルダに移動し、

StudioOne\Presets\User Presets\Pitch Names

に放り込みます。

Studio Oneを起動して、右にあるブラウズから、「プリセットの索引を再作成」をします。

Studio One「プリセットの索引を再作成」

「ピアノロール→ドラムマップ→ピッチリスト」からTokyo Scoring Drum Kitsを選択します。




Tokyo Scoring Drum Kits私見

私自身が普段、ドラム音源最高峰のToontrack Superior Drummer3(以下、SD3)を使っていることもあり、Tokyo Scoring Drum Kitsを演奏して一番先に感じたのは「音が若干曇っていて、少し荒々しい印象」ということでした。

それは、私が普段日本の楽曲に感じるドラムサウンドの印象と同じです。

つまり、Tokyo Scoring Drum Kitsは日本的なサウンドをとことん追求した製品であると腑に落ちました。

この製品は日本的なサウンドで楽曲を作りたい方にとっては、SD3よりもマストバイな製品であると言っても過言ではないでしょう。

この良い意味で音がバラける感覚は、ラウンドロビンを最大10種類用意していることにも理由がありそうです。

一方、透明感や空間の演出を追求したいなら、SD3はやはり魅力的です。

①Aizawa Mix
⑭SD3 – プリセット「Premia Rock」をEDIT

CPU負荷

Full MixerでもCPU使用率は、高くても7%ほど。SD3が9%ほどなので、とても高いわけではありません。

Tokyo Scoring Drum KitsのCPU負荷
2%:Board Mix 3%:Aizawa Mix 5%:Full Mixer

読み込み時に時間がかかるのが、少し気になる所。マニュアルにも書いてある通り、KontaktのDFDプリロードの設定を調整するのが良さそうですね。

●PCスペック

  • OS:Windows10 64bit
  • CPU:AMD Ryzen 9 3900X [3.8GHz/12Core] 
  • メモリ:64GB
  • DAW:Studio One6
  • サンプリングレート・解像度:48kHz・32bit float
  • バッファーサイズ:1024samples
  • オーディオインターフェース:Antelope Audio Discrete4



まとめ

以上が、Tokyo Scoring Drum Kitsのレビューです。

レビューしてみて感じましたが、最高に尖ったコンセプト製品ですね。

日本的なドラムサウンドを求める方には、最高のプラグインでしょう。

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この記事を書いたのは

渡部絢也

作編曲家・シンガーソングライター
「地方にいながら、音楽でご飯を食べる」で早十数年。
東北秋田県で田舎生活をしながら、音楽にいそしむ。
メイン楽器はアコギ。歌も歌うDTMer。

・音楽制作依頼(舞台ミュージカル音楽・CMソング&BGM等)
・ブログ運営(音楽理論解説&VSTプラグイン解説)
・教材販売(使えるギターコード進行集など)
ユニット「ウタトエスタジオ」では、ファミリー向けの作品作りも。

丁寧解説がモットー。 twitterでも、ぜひお気軽に絡んで下さい。

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