UVI Shadeレビュー 創造的な音作りならおまかせ!
UVI Shadeは、様々な使い道のある創造的なEQです。
- シンプルな音色が、あっという間に格好いい音に!
- ダイナミックEQとして使える。
- スプレッド機能で、左右の広がりのある音に変化できる。
モジュレーション機能で、本当に色々なことができるクリエイティブEQです。
音を聴きながら、UVI Shadeに迫っていきましょう。
サウンドを聴いてみよう!
サンプル楽曲として、3トラックの楽曲を作ってみました。
ノコギリ波(Saw)のシンプルなシンセがどのように変化しているか、聴き比べてみて下さい。
②は、原型が留まっていないと感じるほど、クリエイティブな音作りをしているように聞こえますよね。でも、実はShadeのプリセットをただ使っただけなんです。
MSEGで簡単にアニメーション!
MSEGとは、マルチステップエンベロープジェネレーターの略です。
難しそうですが、見れば簡単。
このプリセットでは、グラフに合わせて、フィルターのフリークエンシーが動いていますね。
こんな感じで、簡単に動きのあるサウンドを作れます。
モジュレーションの種類も多彩です。
- Envelope:シンセのADSRのように動く変化。トリガーはオーディオの音量・MIDIノートなど。
- Figure:円やスピログラフのような図形で、自動変化。
- Follower:音量・スレッショルドに応じて変化。
- Pitch Tracking:MIDI・Audio信号のピッチ情報を元に変化。
- LFO:周期的な変化。
- Macro:手動で変化。1軸。
- MSEG:グラフを自分で書くように自由に変化。
- Random:範囲を決めて、その間をRandomに変化。
- Spread:LRに差をつける変化。
- XY:手動で変化。XYの2軸。
Followerは、コンプレッサーのような挙動で数値を変化させられます。非常に面白いです。
Randomも、いいですね。揺れを表現するのであれば、LFOより適当に動いてくれます。
ダイナミックEQとして使える!
UVI Shadeは、クリエイティブなエフェクトしてだけでなく、ダイナミックEQとして使うことも可能です。
ダイナミックEQは、音の大きさに対して反応して、ゲイン量が変化する動的なEQのことです。
下記動画では、ドラムバスに対して使用し、抜ける音を作る過程を解説しています。
Shadeのここが面白い!
スプレッドを使うと、簡単に左右に広がる。
Spreadというモジュレーションを使うと、左右に広がる音を簡単に作れます。
Spreadの値自体にも他のモジュレーションをかけられるので、LFOなどを使って、時間に応じてSpreadの値が変化させるのも簡単です。
アナログEQ的なフィルターが収録されている。
High Pass Filter・Low Pass Filter・Specialというカテゴリーの中にある、Xpanderというフィルターは、Driveツマミが付いており、歪みを付与することができます。
EQなのに、ドライブがあるのが、おもしろいですね。
Thicknessというつまみは、低域の量感を変えるパラメーターで、上げていくと音量自体が下がるのと、低域の量感が減っていく感じで音が変化します。おもしろい。
プリセットが多い。
Shadeはプリセットが多いです。
Shadeは使い次第で、本当に色々なことが出来るのですが、反面使いこなせるか不安になるかと思います。
その不安を解消してくれるのが豊富なプリセットです。
簡単に今までにないサウンドを作り出せるので、驚きとワクワクに溢れたプラグインだと感じられると思いますよ。
Animatedのカテゴリなら、シンプルなPadやフレーズが、あっという間に聞き映えるようになります。
Colorなら、質感自体をアンプや電話に変化させたり。
Moving FXなら、フェイザーやコムフィルターなどを使用した、動きのある神秘的な空間が作れたり。
CPU負荷
UVIのプラグインは総じて軽いのですが、Shadeも軽いです。レイテンシーも0ms。
●PCスペック
- OS:Windows10 64bit
- CPU:AMD Ryzen 9 3900X [3.8GHz/12Core]
- メモリ:64GB
- DAW:Studio One5.5
- サンプリングレート・解像度:48kHz・32bit float
- バッファーサイズ:512samples
- オーディオインターフェース:Antelope Audio Discrete4
まとめ
以上が、UVI Shadeのレビューです。
クリエイティブな音作りとして使うも良し。普通のEQとして使うも良し。
特に電子音楽をやられる方には、簡単に創造的な音作りができ、重宝すると思います。
使っていて「楽しい!」と思えるプラグインですね。