Techivation M-Puncher2 レビュー ピーク値はそのままにパンチ感を演出!

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Techivation M-Puncher2は、音量を上げることなく、倍音を加えることでパンチ感を強めるトランジェントシェイパープラグインです。
- パンチ感は増すのに、ピーク値はそのまま!
- Sharpnessパラメーターにより、柔軟なアタック形成が可能に。
- Thump-Presenceスライダーで、アタックの明暗が簡単に制御可能に。
サウンドを聴きながら、M-Puncher2に迫っていきましょう!
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M-Puncher2概要
M-Puncher2あらまし
前作、M-Puncherについては、私は主にカット方向で使うことが多かったです。とても自然にアタック感をなくすことができ、非常に重宝していました。

例えば、
・アタックの強い打ち込み音源の頭を抑える。
・パーカッションに対するリバーブで、アタックがぺちぺち響く場合に、リバーブの前にM-Puncherを差してアタックを削ったり……。
今作、M-Puncher2もカット方向にも使えるものの、それよりも大きな特色は、ピークレベルを上げずにパンチ感を強められることです。
ピークレベルを上げずに、パンチ感を強められるーー。
これは要するに、従来のトランジェントシェイパーのように、「アタックを強めるとピークが0dBを超えて、結局また頭を叩くための外部のクリッパー・リミッターなどが必要になる」といったことがなくなることを指します。
前作、M-Puncherにおいても、そういった事情が考慮されてLimitingというノブ(ダイナミックソフトクリッパー)が用意されていましたが、それでもピークを抑える所までは至っていませんでした。 (……というより、ソフトクリッパーでアタックの印象を変化させるノブであって、ピークを制御するためのクリッパーではなかったんですね。)
M-Puncher2の変更点
今作、M-Puncher2においては、peak boostという値で、0~+6dBの間で、ピーク値を制御できるようになりました。

デフォルトでは0dBで、Punchを強めても、ピーク値に変化はありません。アタックにのみ倍音が付与され、パンチ感が増す仕組みになっています。
一方、通常のトランジェントシェイパーのように、ピーク値を上げたい場合は、+6dBまでは上げることができます。
他のMシリーズにも搭載されているMix Assistによって、適切な値を提示してくれるのはもちろんですが、Thump-Presenceスライダーが秀逸で、アタック部分にのみ作用する低域 or 高域調整機能となっています。
これによって、アタック部分のみが明るく聞こえたり、重く聞こえたりと、変化させられるようになりました。(前作は、低域強調ノブのみ付いていましたが、今作では、変化がより分かりやすくなりました。)
また、前作では、ブースト時のアタックを強める時間が、3種類しか選べなかったのですが、本作では3種類のほか、Sharpnessを使うことでより柔軟に変化できるようになりました。
Sharpnessが低いほうが、「戻りが遅い=よりアタックが長めに強調or減衰される」。一方、高くすると、よりキビキビとした動作になります。
Sonnox Envolutionは、Hold・Releaseなどの値で、より細かくいじれるものの、音量を変化させるので、当然ピークは持ち上がります。(Warmthを100%にすると、0dBは超えなくなりますが、そこまではピークが持ち上がる仕様ですね。)
M-Puncher2は、ピーク変化をおさえつつ、最低限のつまみでより柔軟にサウンドメイキングできるようになったのが大きな特徴です。
M-Puncher2のサウンドを聞く。
M-Puncher2は、ドラムのほか、ボーカルやギターなど、いろいろな楽器で使えることが触れられていますが、ここではドラムに使ってみます。
Mix Assist機能
まずは、Mix Assist機能を使う変化です。スネアを聴き比べるのが分かりやすいです。

①に比べると、②のスネアのパツンという感じが前に出てきていますし、Sustainも若干上がっているからか、全体的な重さも増しているように聞こえます。(若干Punchが強調しすぎな気もしますが、楽曲全体の文脈ならより自然に聞こえるかも。)
そして、ピーク値はドライ・ウェットともに-1.8dBで変化ありません。
つまり、「ヘッドルームは確保した上で、パンチ感が増している」ということになります。
Thump-Presenceスライダー
私的に、今作で驚いたのはこのThump-Presenceスライダーで、アタックだけに適用されるはずなのに、全体的な明暗の印象が変化するのが気持ちよく、使い所がありそうな気がしています。
あえて分かりやすい設定で聴き比べてみます。

変えたのは、Thump-Presenceスライダーのみなので、アタック部分のおそらくEQ変化(倍音変化もあるかも)が起こっているだけなのですが、ドラムバス全体が暗く聞こえたり明るく聞こえたりしていますよね。
アタック部分の周波数特性は、これだけ聴感上の影響があるんですねぇ。面白い。
Thump-Presenceスライダーは、アタック部分の明暗に作用するので、Punchがマイナスの値の時にも作用します。つまり、パンチ感を弱めつつ、明暗を制御できます。

これも使い所がありそうです。
CPU負荷
CPU負荷前作と同じ3%程度で、そこまで高いわけではありません。(Sonnox Envolutionは1%程度なのでもっと軽い。)

レイテンシーが、前作より5ms伸びて、10msになりました。
- OS:Windows11 64bit
- CPU:AMD Ryzen 9 3900X [3.8GHz/12Core]
- メモリ:96GB
- DAW:Studio One7.2
- サンプリングレート・解像度:48kHz・32bit float
- バッファーサイズ:1024samples
- オーディオインターフェース:Antelope Audio Discrete4
まとめ
以上が、Techivation M-Puncher2のファーストインプレッションです。
前作にはLimitingノブがあったものの、ピーク値が制御することが目的ではなく、「アタックのパチンという感じを柔らかくするか、硬質にするか」を制御するノブでした。
M-Puncher2に関しては、明確にピークレベルを制御することを念頭においた設計となっており、前作とは別物のプラグインとなりました。
また、Sharpness・Thump-Presenceスライダーにより、サウンドメイキングの幅が広くなり、細かな制御と操作の煩雑になりすぎない塩梅が、いいバランスで仕上がっていると感じています。
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Techivationの他のプラグインが気になった方は、全プラグインレビューも参照下さい。


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