Synchro Arts Revoice Pro 5 レビュー RePitch・VocAlignとの違いを深堀り

rainysongame
【広告】本記事は、レビューのためにLANDR社から製品の提供・原稿料を頂いた上で執筆し、
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Synchro Arts Revoice Pro 5 は、ボーカルの音程・タイミング補正に加え、ダブリングを生成できるソフトウェアです。

  • ARAでリンクして、DAW外で立ち上げたRevoice Proと連携。
  • Revoice Pro内で修正すれば、DAWにすぐ反映。
  • 生成したダブリングをDAWにインポートすれば、CPU負荷なく高品質なダブリングを使用可能に。

同社からは、RePitch・VocAlignなどの同機能を持った製品が出ており、「どういう棲み分けになっているんだ?」と疑問を持つ方も多いはず。

本記事ではサウンドを含めながら、Revoice Proに迫っていきます。

本記事は、LANDR様から執筆のご依頼を頂戴して作成しました。LANDR様には、私の意図を大きく変更しないことをあらかじめご了承いただいております。その上で、いつも以上に読者の皆様に寄り添った丁寧な記事を目指しました。どうぞお楽しみ下さい。

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Revoice Pro 5 の立ち位置

Revoice Pro 5 に至るまで

LANDRがSyncro Arts社の親会社となり、最近になってからRevoice Pro 5の存在を知った方も多いのではないでしょうか?

渡部絢也
渡部絢也

私自身、2024年12月にUltimate Plugin Bundleの大セールを機に、本ソフトウェアを知りました。

Revoice Proは元々、映画・テレビのダイアログ置換のためのツールとして作られたソフトウェアであるようです。

参考

映画・テレビのダイアログ置換とは、撮影現場で録音された音声が使用できない場合や、作品の品質を向上させるために、後からスタジオで俳優が声を再録音するプロセスです。

例えば、現場で風の音や車の音などが入って声が不明瞭になった場合に、再度スタジオで録音して、タイミング合わせをする必要があるわけですね。そんな時に、Revoice Proが一括でタイミング合わせをしてくれるわけです。

その後、バージョンを重ねる内に、音楽用途の機能も強化され、現在ではボーカル編集に広く使われるようになってきました。

RePitch・VocAlignとの違いは?

同社のプラグインと、Revoice Proはどう違うのでしょうか?

  1. RePitch:音程&タイミング補正
  2. VocAlign:ガイド音源に瞬時にタイミングを合わせる。

実は、Revoice Proでも2つのプラグインと同じことが可能です。そして、唯一ダブリング生成機能だけはRevoice Proだけが持つ機能となります。

渡部絢也
渡部絢也

「じゃあ、Revoice Proだけ使えば良いんだね!」と言いたい所ですが、実は使い勝手が全く違います。

そう。
違いは、使い勝手です。

Revoice ProをARAで起動する場合、Revoice Pro Linkというプラグインを立ち上げ、DAWの外部にRevoice Proを別途立ち上げ連携する形となります。

これが何を意味するのかというと、DAW上のオケトラックを流しながらのボーカル編集できないことを意味します。

逆に、Revoice Pro上で再生すると、カラオケは流れず、取り込んだ声素材だけが聞こえます。

つまり、Revoice Pro上でのピッチ編集では、カラオケ音源なしで、声だけを頼りにピッチ編集することになります。

渡部絢也
渡部絢也

ピッチはわざと外して歌うこともありますし、カラオケと歌の兼ね合いを確認できないままに編集するのは、個人的には避けたい作業です。

そのために、DAW上で連携させながら使うRePitch・VocAlignを使う意義があるわけですね。それぞれレビュー記事を書いているので、ぜひ使い勝手をご確認ください。

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この問題を解決する方法としては、カラオケ用の2mixをエクスポートして、それをRevoice Proに読み込んだ後に、歌を調整する方法があります。

が、RePitch・VocAlignの使い勝手が良いので、上記の方法は余計な手間に感じる方が多いかもしれません……。

Revoice Proを使う意義はダブリング

では、「Revoice Proは、音楽用途で使うのは厳しいのか?」と言いたくなるところだと思いますが、Revoice Proのみが有するダブリング機能は使うに値すると思います。

一般的にダブリングは、各トラックにVSTエフェクトをかけて演出します。古くは、Waves Doublerから、近年は、Sonnox Vox Thicken、Solider Sound S Doubler Proなどがあります。

一方、Revoice Proはダブリングオーディオを作り出せます。

ダブリングしたオーディオファイルをインポートすることで、CPU負荷の節約ができますし、実際にRevoice Proで生成されるダブリングオーディオは質が高いのです。

渡部絢也
渡部絢也

というわけで、以下では、RePitchなどで音程補正をした後に、Revoice Proでダブリングオーディオを作り出す手順を解説します。

Revoice Pro上でARAを使って、音程補正~ダブリングをしたい場合はSyncroarts社の動画が参考になります。 ←リンク先の記事内で、DAWを選択後、DAWに沿った操作を確認可能です。

ダブリング生成機能実演

まずはサウンドを聞く。

検証用にサンプル曲を作りました。

4・8小節目にダブリングを生成しています。

ダブリングを聞く。

とても自然で使える音だと思います。

ダブリングを生成する手順

Revoice Proでダブリング生成
  1. RePitchなどで、音程・タイミング補正を済ませる。
  2. DAW外で、Revoice Proを別途立ち上げる。
  3. エフェクトにRevoice Pro Linkを立ち上げてキャプチャする。
  4. Revoice Pro内でダブリングを生成する。
  5. ダブリングオーディオをインポートする。

①RePitchなどで、音程・タイミング補正を済ませる。

カラオケ音源をバックに流しながら音程補正したい場合は、前述の通り、別プラグインで先に音程補正します。

この後、レンダーしないままダブリングを作る過程を解説しますが、レンダーしてARA版「Revoice Pro Link」を使ってもOKです。

②DAW外で、Revoice Proを別途立ち上げる。

Revoice Proを立ち上げます。

③エフェクトにRevoice Pro Linkを立ち上げてキャプチャする。

ダブリングしたいトラックに「Revoice Pro Link」を立ち上げます。

Captureボタンを押してから、オーディオを再生して、Revoice Proにオーディオを録音します。

④Revoice Pro内でダブリングを生成する。

まず、ダブリングしたい範囲を選択します。

その後、Bキーでメニューを呼び出し、ダブリングを作ります。

ダブリングの音質を調整したい場合は、メニューから行います。

⑤ダブリングオーディオをインポートする。

その後、生成したダブリングオーディオを、DAWにドラッグ&ドロップします。

Studio Oneの場合は、スポット機能で位置を同期させた上でインポートできます。

Shift+Altを先に押してから、ドラッグ&ドロップするのがポイント。

ダブリング後は、エフェクトからRevoice Pro Linkを削除するのがおすすめです。(私の環境だと何度かフリーズが発生しました。)

Revoice Proまとめ

以上で述べてきたことをまとめます。

  • DAWと連携はできるものの、音程補正をする上では片手落ちと感じる方もいるかも。
  • 音程・タイミング補正は、よりDAWとの連携が深いRePitch・VocAlignを使うのがおすすめ。
  • Revoice Proは、ダブリング生成として使うのが吉。

もちろん、既存のダブリングプラグインを使うと、よりフレキシブルに音を変化させて試せるメリットはあります。

また、CPU負荷を軽減させるという面から見ると、例えば、私の環境だと、Solider Sound S Doubler Proの場合6~8%ほど。Sonnox Vox Thickenの場合は、2%ほどと、重いものから軽いものまで様々です。ダブリングプラグインを既にお持ちの方には、Revoice Proでのダブリング生成は、効果が限定的になるかもしれません。

ただ、お聞き頂いた通り、生成できるダブリングの音質は優れたものですし、ダブリングプラグインをお持ちでない場合は、Revoice Proでのダブリング生成は大変便利だと思います。

まとめ

以上が、Synchro Arts Revoice Pro 5のレビューです。

現在は、Ultimate Plugin Bundleで、RePitch・VocAlignのほか、マスタリングプラグインであるLANDR Mastering Plugin Proが付いてきます。

2.3万円という、安価で導入できますので、どうぞご検討ください。

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こんな作品、作ってます。

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プロフィール
渡部絢也
渡部絢也
子ども向け音楽の作曲家・歌うたい
こどもの日常に、うたを。
秋田の山あいで暮らす二児の父。

子どもが笑って歌い、
親子の毎日がちょっと変わる──

そんな歌をつくります。

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NPB・舞台音楽など、企業・行政案件も多数制作。「こどもに伝えたい!」を歌にしませんか?
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