エフェクトレビュー

UVI Sparkverbレビュー:低CPU負荷&クリアな音質が持ち味

UVI Sparkverbサムネイル

Sparkverbは、フランスのディベロッパーUVIから販売されているリバーブプラグインです。

リバーブプラグインというと、CPU負荷が高く動作が重たいプラグインも多い中で、Sparkverbは圧倒的に低CPU負荷で、動作が軽いのが特徴です。

そのため、トラック毎にがんがんインサートで使用し、緻密な音作りができます。

軽くてたくさん使えるのは良いけど、「音はどうなのか?」というのが、一番気になるところでしょう。

本記事では、他のリバーブプラグインとの比較を交えて、UVI Sparkverbに迫っていきます。

Sparkverbの 音の特徴

Sparkverbは、クリアで透き通るような質感が特徴です。

元々UVIが開発しているシンセサイザーFalconの中のリバーブとして組み込まれていたものなので、シンセはとても馴染みます。

一方、生系の楽器に対して使う際には、少し物足りない印象もあります。

ただし、プリセットの中のシマーリバーブの質感は素晴らしく、エフェクティブな音作りをしたい場合には、大きな力になるでしょう。

ここでは、実際に音を確かめていきます。

  1. シンセサイザー
  2. ボーカル
  3. ピアノ
  4. シマーリバーブ

4パターンについて、それぞれ比較用のリバーブも試しながら、音の傾向を見ていきます。



シンセサイザー

一番相性が良いであろう、シンセサイザーに使ってみます。

今回使うのは、SONIC ACADEMY ANA2です。

SONIC ACADEMY ANA2

ANA2は大変使いやすいアルペジエイター・コード機能が付いており、使い勝手が抜群で、シンセ初心者には大変オススメのシンセです。(本家のYoutubeのレッスン動画もとても参考になる。)

ただし、ANA2内のリバーブの質感がいまいち良くないのが、私的には懸念点です。こんな時にSparkverbが便利ですね。

上記の画像のように、ANA2上ではDelayのみをかけた音源を基準に聴いていきましょう。

リバーブなし
ANA2付属のリバーブをかけた
UVI Sparkverbをかけた
Fabilter Pro-Rをかけた

ANA2付属のリバーブは、白くモヤがかかったような音になっているのと、高音の耳うるさいところが強調されているのが分かります。

一方、Sparkverbの場合、耳うるさい部分は強調されていないのに、美しく音像が広がっているのが分かります。これは、Rolloffの設定で6,000Hzのハイパスフィルターをかけているのも、要因の一つです。

UVI SparkverbのROLL OFF設定

では同じようにハイパスフィルターをかけた、Fabilter Pro-Rはどうでしょうか。(Fabilter Pro-Rも大変評判の良いリバーブプラグインです。)

Fabilter Pro-R

プリセット選択後、ほとんど追い込んでいないこともありますが、少しくぐもって聞こえるような感じがしますよね。

また、初期反射音の音をいじりやすいのもSparkverbのメリットです。

UVI Sparkverb 初期反射関連パラメーター
初期反射に関するパラメーターを赤線で囲いました。
DIFFUSIONのスイッチを入れ、
AMOUNTを右に回すと、初期反射音が拡散していきます。

Sparkverbは、シンセサイザーのサウンドメイクがとても楽、かつ美しい音作りが可能です。

ボーカル

Sparkverbのクリアな質感は、ボーカルでも分かります。

先程のシンセサイザーに、ドラムとボーカルを足した音源で試してみました。

Sparkverb
Pro-R

この例は、シンセ・ドラム・ボーカルだけの実質3トラックです。

このように音の数が少ない楽曲で、なおかつゆったり長く聞かせるリバーブとしては、かなり有用だということが分かりますよね。

UVI Sparkverb

Pro-Rの方はどうかというと、同じく美しいテールですが、濃密なリバーブ感が少し耳につくような印象。

Fabilter Pro-R

濃密すぎて使いづらいという場面には、軽やかな響きのSparkverbの方が使い勝手が良い印象です。




ピアノ

ピアノは、SpectrasonicsのKeyscapeを使ってみます。

Spectrasonics Keyscape
リバーブなし
Sparkverbをかけた
Fabilter Pro-Rをかけた

Sparkverbのパラメーターは次の通り。

UVI Sparkverb

上記は、私が作ったプリセットです。普通に聞く分には、これでも問題ない音ではあります。

しかし、Fabilter Pro-Rのもっちりと濃密なリバーブを聞くと、ピアノのリバーブを選ぶなら、Pro-Rを選びたくなる方も多いように思います。少なくとも、私がピアノソロ系の曲を作るなら、Pro-Rを選択します。

Fabilter Pro-R
プリセットに入っているPiano Hall

シマーリバーブ

Sparkverbの中でも、私がかなり気に入っている点は、プリセットの中のシマーリバーブです。

シマーリバーブは、ピッチシフターとリバーブを組み合わせたエフェクトで、他社ではValhalla Shimmerなどがあります。(私の別記事でも紹介中。

Sparkverbのシマーリバーブの美しさは、一線を画します。

Sparkverb
Valhalla Shimmer

Sparkverbのプリセットの中の、Shimmer2が特にお気に入りで、延々とピアノを弾いていたくなる音色です。

UVI Sparkverb

Valhalla shimmerは、濃い味付けになって、原音と干渉して、少しにじむようなイメージ。

Valhalla shimmer
今回はピッチシフト量を抑えたセッティング。
もっと過激に幻想的な音も作れます。

Valhalla shimmerは、金額が5,000円。定価14,000円ほどのSparkverbと比較するのも、変な話かもしれません。

が、シマーリバーブ専用プラグイン以上のパフォーマンスを発揮するSparkverbの有用性が光ります




Sparkverbの特徴まとめ

UVI Sparkverb
  • CPU負荷は、ほぼ0。動作がとにかく軽い。
  • クリアでスッキリとした味付け。
  • 生系の楽器に使うには、ちょっと味付けが薄いと感じる場合も。
  • シマーリバーブが超優秀。

こんな人におすすめ

  • ラップトップPCを使っていて、CPU負荷をとにかく軽くしたい人
  • EDM・エレクトロ系など、スッキリくっきりしたリバーブが活きるジャンルをやっている人
  • シンセをよく使う人

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操作解説

ここからは、使っていて分かりにくいと思ったポイントや、特徴的な機能を解説します。

UVIは日本語マニュアルもしっかりしているため、「UVI Sparkverb マニュアル」で検索すると、わかりやすいマニュアルをすぐダウンロード出来ます。

見た目を大きくしよう

最初立ち上げると、画面がかなり小さく面食らいますが、サイズ変更も可能。

UVI Sparkverb サイズ変更

本当は自由にドラッグして、大きさを決められたら良いんだけど。

プリセットボイジャー

UVI Sparkverbプリセットボイジャー

右上の不思議なアイコンをクリックすると、プリセットボイジャーという機能が開きます。

この星のような点が、ユーザーのプリセットを含む、全てのプリセットを表しています。

点や、点と点の中間地点をクリックすることで、直感的にイメージに近いパラメーターを選べます。

欠点は、画面内をドラッグして移動出来ず、あまり操作性が良くないと感じる所。

ただ、直感的に「これだ!」という所まで持っていくのには重宝するので、

  1. プリセットボイジャーでおおよそのパラメーターを決める
  2. 細かい部分は手で直す

という流れで、あっという間に値を決められるのは便利です。




まとめ

以上が、UVI Sparkverbのレビューです。

見慣れないパラメーターもあって、最初は戸惑うことも多いかもしれませんが、マニュアルを読んで操作に慣れると、サウンドメイクしやすいリバーブです。

リバーブプラグインにおいて、軽さは重要!

気軽にインサートに使えるSparkverbを、ぜひ導入してみてはいかがでしょうか。

>UVI Sparkverbの値段を調べる

この記事を書いたのは

渡部絢也

作編曲家・シンガーソングライター

 アーティスト活動のほか、作編曲家として企業のテレビCMのBGM、テーマソングなどを制作。
 また、ユニット「ウタトエスタジオ」として、全国の幼稚園・保育園で子ども向けのライブ活動を行う。

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