LANDR FX Suite レビュー 偶発性から生まれるサウンド

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LANDR FX Suiteは、ワンノブで手軽にトラックを整えたり、様々なクリエティブな効果を生み出すプラグインです。
- 5種類(Acoustic・Bass・Beats・Electric・Voice)
- 簡単!(トラックに挿入→プリセット選択→ノブで調整)
- 偶発性により、自分の頭の中にはない音色が生まれる楽しみも。
LANDR Ultimate Plugin Bundleに含まれるプラグインです。オマケかと思いきや、「あ、使えるじゃん!」と思える楽しさがある製品でした。
サウンドを聴きながら、LANDR FX Suiteに迫っていきましょう。
LANDR FX Suite概要
LANDR FX Suiteは、5つのFXを組み合わせたバンドル製品となっています。

- Acoustic:アコースティックな楽器に。
- Bass:ベースに。
- Beats:ドラムに。
- Electric:エレキやシンセに。
- Voice:声に。
といった具合に、立ち上げるトラックごとに、プラグインを選んで挿して使います。
各エフェクトは、個別購入も可能です。
サウンドを聞いてみる。
サンプルは、なんの変哲もないシンセベースです。
これに、LANDR FX Bassや、FX Electricを挿して、どんな変化があるか確認していきましょう。
名前の通り、若干のコーラスがかかっているのですが、非常に上品なサウンドが出ているのが分かります。
「ベースにコーラスをかける」という発想がなくても、FX Bassをさして、プリセットを切り替えて耳で聞いて判断すれば、「お!?」という音が発見できるのが強みですね。
上記の例は、クリエイティブな例でしたが、下記は、整音系(コンプやEQ)の処理です。

③は、①に比べると、とっ散らかった印象がシュッとまとまって、エネルギーが収束した感じがすると思います。名前から見ると、EQ処理に見えますね。
深いことは考えずに、「あ、いい音になった。」と思えたら、それでOKな気軽さがあるのが、本プラグインの特徴です。

今回は、シンセベースにかけていますが、FX Bassには、アンプ系の変化も収録されているので、エレキベースにも使える歪みが収録されています。
次は、LANDR FX Electricです。

④は、Giantという名前の通り、音像が大きくなる処理となっています。
リバーブだけのプリセットもあります。

こちらも品がある音になっていますね。
Decayタイムなど、細かなことは選べない分、好きな響きに注力して選べるのは、特にDTMを始めた初心者の方々にとっては、嬉しいプラグインになっていると感じます。
楽曲全体の変化を聞いてみる。
上では、シンセベースの変化を見てきましたが、トラック全体での変化も見てみましょう。
アコースティック系楽曲
アコギ・ベース・ドラムの3種類の楽器が入っています。
ここでは、ガラッと雰囲気を変える例を見てみましょう。

使ったのは、3種類。

アコギに使ったのが、Dreamy Chorus。一気に、雰囲気が変わりますよね。
ドラムもかなり印象が変わっていると思います。Filterd Kitというプリセットです。イントロやアウトロなど、印象を変えたい時に使っても面白そうです。
面白いのは、プリセットの切り替えだけで、「あぁ、こういうアプローチもあるよな。」と思えることです。
狙いがある時より、「なんか良い方向性ないかなー」で探せるのが面白い。
クラブ系楽曲
次の例は、LANDRが販売しているUltimate Plugin Bundleの中にも含まれるLANDR Composerという楽曲制作支援ツールのMIDIファイルを使用したものです。

MIDIと書いてあるボタンからドラッグすることで、DAWにMIDIファイルをコピーできます。
今回は、いろいろなシンセを立ち上げて、MIDIファイルを鳴らしています。

方向性としては、コードのリバーブを増して、アルペジオパターンの広がりを出す方向で使ってみました。ベースには、引き締める方向で。

つまり、FX Suiteは、リバーブ・EQ・コンプ・アンプシミュレーターなどの他にも、ステレオイメージャーも搭載されています。
他にも、フランジャー・フェイザーなどのモジュレ—ト系やサチュレーション系も含まれます。
エンジニアが精密に使うためのプラグインというより、作曲の段階で偶発的な音の変化のアイデアも楽しみたい!という方に向いています。
CPU負荷
CPU負荷はプリセットにもよりますが、割と重い部類に入ります。

製品コンセプトとしては、気軽にどんどん挿したい所ですが、CPU使用率的には、それが少し難しいかもしれないところは悩ましいですね。
ですから、音作りの方向に迷った時に使ってみる。というのが、一番のおすすめの使い方となります。
- OS:Windows11 64bit
- CPU:AMD Ryzen 9 3900X [3.8GHz/12Core]
- メモリ:96GB
- DAW:Studio One7.1
- サンプリングレート・解像度:48kHz・32bit float
- バッファーサイズ:1024samples
- オーディオインターフェース:Antelope Audio Discrete4
まとめ
以上が、LANDR FX Suiteのレビューです。
この手のマルチエフェクトは、結局活かし方が分からず、選択肢に上がらないことも多いものです。しかし、LANDR FX Suiteの場合は、楽器ごとに分かれているため、手が伸びやすいのはメリットでしょう。
「LANDR FX Suite単体で手に入れよう。」とするよりも、Ultimate Plugin Bundleで手に入れる方が多いと思われますが、オマケといえども侮れないアイデアを生んでくれる可能性が十二分にあるプラグインです。
