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Techivation AI-Impactor レビュー 音の壁を突き抜けるアタックエンハンサー

rainysongame
AI-Impactorサムネイル画像
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Techivationから、AIシリーズ第3弾 AI-Impactorがリリースされました。アタック感を調整するM-PuncherのAIシリーズ版と思われます。

  • 際立たせたい音のアタックを自動調整
  • 基本的には、アタックを強める処理をする。

サウンドを聴きながら、AI-Impactorに迫っていきましょう。

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AI-Impactorの概要と使い方

AI-Impactorの使い方

まず、音を際立たせたいトラックにAI-Impactorを差します。

そして、再生しながらLearnボタンを押します。

AI-Impactor Learnボタン

3.5秒音を取り込んだ後、画面上部に適用パターンが表示されます。

下記の場合は、Open・Clear

AI-Impactorの調整

あとは、Impactを上げ下げして、お好みのアタック感に調整します。

また、今回はMIXが隠れており、右下のボタンから、MIX調整も可能です。

AI-ImpactorのOutput/Mix切替

AI-Impactorの中身

AI-Impactorの中身は、下記のエフェクトの複合型とのこと。

AI-Impactorの中身
  • ソフトクリッパー
  • エンベロープシェイパー
  • スマートダイナミックサチュレーター
  • リニアフェーズチルトEQ

全てのパラメーターは適応型で、トラックの内容に合わせて、どれくらい作用するかは、その都度変更されます。

ソフトクリッパー・ダイナミックサチュレーターといえば、2024年5月に無料で公開されたT-Saturatorとも被る所です。こうした研究成果が、AI-Impactorに繋がっていると予想できますね。

サウンドを聞く

どういった処理をされるのか、サウンドを聴いてみます。

キック

AI-Impactorのキック素材への使用
キック Dry
キック AI-Impactor

特にアタック感が増しているのが分かりますが、低域の量も若干増えている感じがしますね。これは、AI-Impactorの中のtilt EQによる影響もありそうです。

ドラムバス

今度は単独ではなく、ドラムバスにかけた例です。

素材の段階で「良い音だな」と私は思っていたのですが、どういう変化になったでしょうか。

AI-Impactorのドラムバス
ドラムバス Dry
ドラムバス AI-Impactor

アタックの音量が増して、ピーク自体は-3.1dBから-0.6dBまで上がっていますね。(TechivationのAIシリーズは、自動でラウドネスを合わせてくるので、ピーク値が上がる場合があります。)

全体の重心が上がって、すっきりした印象も受けるでしょうか。

diffボタンを使うことで、Dry音との差分を聴くことができるので、どういった処理をしたかを推測できます。

AI-Impactorのdiffボタン
ドラムバスの差分:diff

今回の場合は、アタックの増強と低域の量が減ったのかな?という推測が立ちます。

効果がありすぎると感じる場合は、Impactを下げるもよし、Mixで混ぜるもよしです。

AI-ImpactorのOutput/Mix切替

アコースティックギター

アコギを、あえて爪でストロークしてRECしました。

爪ストロークは、ピッキングノイズは生まれなくなる反面、音のキレが落ちる特徴があります。これにAI-Impactorで、キレを追加しようというわけです。

AI-Impactorのアコギへの使用
アコギ爪ストローク Dry
アコギ爪ストローク AI-Imapctor

かなりキレッキレなサウンドになりました!
低域もすっきりしましたね。

このように、元の素材に十分なアタック感がない場合AI-Impactorはかなり役立つことが分かります。

AI-Impactor私見

色々な素材に対して、AI-Impactorを使ってみました。

中には、ソフトクリッパーの影響か、若干音が柔らかくなったと感じた素材もありましたが、大抵は音のアタック感を強める処理を勧めてくるように思いました。

前段に、別のエンベロープシェイパーを使って、十分アタック感を強た上でAI-Impactorを使っても、アタック感をより強めることを勧めてきます。

元の素材が眠たい素材であれば、AI-Impactorはかなり役に立つでしょう。

一方、同社のM-Puncherの場合は、アタック感を軽減する処理もかなり優れています。私もよく使う処理ですが、これはAI-Impactorには苦手な処理と言えます。

公式ページにも記載されている通り、アタックエンハンサーとして、音の壁を突き抜けて届けたい場合に、AI-Impactorは役に立ってくれます。

CPU負荷

軽いです。

●PCスペック

  • OS:Windows11 64bit
  • CPU:AMD Ryzen 9 3900X [3.8GHz/12Core] 
  • メモリ:96GB
  • DAW:Studio One6.6
  • サンプリングレート・解像度:48kHz・32bit float
  • バッファーサイズ:1024samples
  • オーディオインターフェース:Antelope Audio Discrete4

まとめ

以上が、Techivation AI-Impactorのレビューです。

普段どれくらいアタックを強める処理をしているかによって、AI-Impactorに対する評価・出番の頻度は変わりそうです。

際立たせたい音に対して、EQやサチュレーター以外の新しい選択肢として、AI-Impactorの使用をするのは良さそうですね。

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プロフィール
渡部絢也
渡部絢也
作編曲家・シンガーソングライター
「地方にいながら、音楽でご飯を食べる」で早15年。東北秋田で田舎生活しながら、音楽にいそしむ。ミュージカル等の舞台音楽、CM音楽・ファミリー向け楽曲を手掛ける。

歌詞が伝わる歌を作るのが得意。

・音楽制作依頼(舞台音楽・CM楽曲等)
・ブログ運営(音楽理論&プラグイン解説)
・教材販売
・ファミリー向けの作品づくり
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