Techivation AI-Compressor レビュー「ダイナミクスを狭める」特化のコンプレッサー

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Techivation AI-Compressorは、AIが自動的に設定してくれるコンプレッサープラグインです。
- 「コンプレッサーなんもわからん!」な人でも、ボタン1つで設定可能。
- 余計倍音を加えず、クリーンに音量を揃えてくれる。
- 「ダイナミクスを狭める」に特化している。
- ダウンワード・アップワードが自動的にかかるが故に、万能とは言えない側面もあるので、使う素材は選びます。詳しくは、記事にて。
サウンドを交えながら、AI-Compressorに迫っていきましょう。
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AI-Compressorの使い方
まず、音量にバラつきのあるトラックに、AI-Compressorを挿入します。

Learnボタンを押した後、トラックの中で一番音量が大きな所を流します。

4秒間のCaptureが終わると、設定は完了です。

一般的なコンプレッサーと違って、変えられるパラメーターは、画面中央のGain Reductionの1つのみ。(画面下部にはオプションで、Mix・Outの2つがあります。)
AI-Compressorは「大きな音量の所は小さくなり、小さな所は大きくなる」のですが、その量の目安がGain Reductionです。
また、「Gain Reductionの値分、音量が小さな所が持ち上がる。」に近い挙動になるため、コンプ前と音量をそろえる場合は、ゲインを下げましょう。
サウンドを聞いてみる。
ここでは、わざと音量差を付けたトラックに対して、AI-Compressorを使ってみます。
指弾きアコギ
次のトラックは、2・4拍のタイミングで、弦を指で弾いています。
よくある奏法ですが、反面ここだけ音量が大きくなっていますよね。
このトラックにAI-Compressorを使います。
②は、2・4拍の指打ちでも、音量がかなり自然に収まっていますよね!
まるで最初からこんな音だったかのようです。
実際のパラメーターを見てみます。

GainMatchという、エフェクトをかける前後で音量を揃えられるプラグインを使いました。AI-CompressorのGain Reductionの値は6.0dBですが、実際には、4.4dB程度しか大きくなっていないのが分かります。
Gain Reductionの値を大きくしても、実際の音量の大きさは頭打ちになったため、あくまでどれくらい圧縮するかの目安として考えるのが良いと思います。
要するに、どれくらい音量差をなくして均一化したいか、耳で聞いてGain Reductionを操作するのが良いと思います。
ベース
生ベースなんかも、演奏によっては音量差が生まれるパートです。(ただ、現在ベースを手放してしまったので、打ち込みで比較します。)
わざと、音量差が生まれるようにベロシティーに差を付けました。

④こりゃ……すごい!!
わざと強く打ち込んだ部分も、かなり自然に抑え込んでいます。
この素材について、私自身、普通のコンプを使って制御しようと思いましたが、かなり時間がかかりましたし、パラメーターを決めるのは難しいと感じました。(実際に仕事の場合は、打ち込みの方を直しますからね……。)

これでも、抑えきれていない部分がありますね。
聴き比べると分かるのですが、AI-Compressorの透明感・処理の自然さは圧倒的なのが分かって頂けるかと思います。
苦手な音もある。(2026/3/30追記)
一方で、万能とはいえない側面もあるのが、AI-Compressorの難しい所です。
例えば、次のような太鼓の音があり、「余韻をもう少し強めに聴かせたい」とします。
一番先に考えるのは、「ダウンワードコンプで頭を叩いて、メイクアップゲインで全体を上げることで、余韻部分のゲインを上げる。」でしょうか。

⑦も悪くはないのですが、アタックが鈍くなり、太鼓の皮のニュアンスが損なわれています。(*ただし、何を求めるかで、採用するか否かは変わります。この潰れた感じでも構わない場合もあるので。)
では、アップワードコンプを使ってみます。アップワードコンプは、スレッショルド以下の信号のゲインをスレッショルドに近づけるエフェクトです。

⑧は、アタックがそのままに、余韻のゲインだけが上がっています。
他にも、「トランジェントデザイナーでリリースを上げる。」や「サチュレーションを使う。」などの方法もありますが、今回はAI-Compressorを使ってみます。
⑨AI-Compressorによる太鼓は、特にアタックのニュアンスが、私には不自然に思える変化があります。また、全体的に薄皮一枚膜が貼られたような気持ち悪さを感じました。
この時、何が起こっているか変化を確かめる場合は、diffボタンを使います。今回の場合は、アタックのみに作用し、ダウンワードされていました。アタックのエンベロープが変わるだけで、こんなに変化して聞こえるのですね。
「ダイナミクスを狭める」という行為が目的ならば、処理としては成功です。
しかし、「頭だけを削りたい。」や「余韻だけを大きくしたい。」といった、コンプレッサーの役割の内の一つだけを求める場合は、AI-Compressorは適さないということになります。処理内容を選べないからです。
アコギ・ベースの例では、大きい所・小さい所の差が大きく、ダイナミクスを両方向から狭める方向が、まさにAI-Compressorの役割と合致していました。一方、太鼓の場合、「余韻部分だけ大きくしたい」という目的に対して、アタックを潰す方向にだけ動いていました。
つまり、明確にダイナミクスを狭めたいと考える場合にこそ、AI-Compressorを使うのが推奨されます。これは、非常に重要な指針だと思います。
潰しすぎと感じる場合は、Mixを下げて使うのも有効そうです。
AI-Compressorの公式ページから分かること
M-Compressorとの違い
まず、AI-Compressorは、M-Compressorと違って、スペクトラル処理ではないとのこと。独自の新しいコンプレッサーが生み出されたといえます。
ここで重要なのが、M-Compressorなどのスペクトラル処理がピーク制御には向かないという記述です。(詳しい解説については、ChatGPTの解説をご覧ください。)
逆に、AI-Compressorはピーク制御・トランジェント保持・音圧の自然な調整に特化されていると考えられます。
また、AI-Loudenerとの違いにも触れられています。
どちらのプラグインもピークを上げることなくラウドネスを増加させますが、その達成方法は異なります。AI-Loudenerはハーモニック・サチュレーションを使用し、AI-Compressorは無色のダイナミックレンジ・コンプレッションを提供します。そのため、この2つのプラグインはお互いを完璧に補完し合います。
先程のベースのサンプルで、コンプを手打ちして設定した際、アタックタイムを遅くすると、アタックが逃げて、大きな耳障りな音が残りました。 反面、ルックアヘッドを使って、完全に押さえ込むとどこか生気のない音になりました。(しかも、倍音が発生して、音が汚くなっている。)
AI-Compressorは、75msという長いレイテンシーが発生するデメリットはあるものの、上記のような通常のコンプで発生しうる問題を、解決できる場合があります。
透明さが保たれる理由
Techivationのブログ記事が更新され、AI-Compressorの中身が紹介されています。
ゼロクロス(波形が振幅ゼロのラインを通過し、正から負へ、あるいはその逆に変化する瞬間のこと)を基準としてゲインを増減するため、従来のコンプとは違って、アーティファクトを発生させない。ということでした。

CPU負荷
レイテンシーは、作編曲中にはきついところですね。CPU負荷は、軽いです。

- OS:Windows11 64bit
- CPU:AMD Ryzen 9 3900X [3.8GHz/12Core]
- メモリ:96GB
- DAW:Studio One7.1
- サンプリングレート・解像度:48kHz・32bit float
- バッファーサイズ:1024samples
- オーディオインターフェース:Antelope Audio Discrete4
まとめ
以上が、Techivation AI-Compressorのファーストインプレッションです。
DTM初心者には、分からないエフェクトの筆頭であるコンプ。そこを1クリックで救うエフェクトがついに出ました。
が、文中で説明した通り、ダイナミクスを大小の両方向から狭める素材に対して使うのが吉でしょう。
「簡単なようでいて、使い所は選ぶ」という、なんとも付き合いが難しいプラグインとも言えるかもしれません。
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Techivationの他のプラグインが気になった方は、全プラグインレビューも参照下さい。
















