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Techivation AI-De-Esser レビュー 時短+音が良い!優等生AIディエッサー

rainysongame
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Techivation AI-De-Esser は、歯擦音や耳に痛い帯域をなだめるために使うAIディエッサープラグインです。

  • 3.5秒でAIが自動判断
  • 時短+音が良い。
  • Sensパラメーター+Airモードで、微調整可能。

TechivationのAIシリーズ 第4段です。
Airモードの比較音源もありますので、本記事をぜひご参考下さい。

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前作M-De-Esserについて

前作、M-De-Esserは、Techivation CEO Amin氏曰く「完璧なディエッサー探しに終止符を打ちたかった」と、鳴り物入りにリリースされたプラグインでした。

実際の所、私も、M-De-Esserは出番の多かったプラグインです。特に、私の場合は、ボーカルよりは耳に痛い帯域を持つ楽器に使う場合が多かったですね。

本記事では、「完璧なディエッサー」をさらに発展させたAI-De-Esserに迫っていきます。

AI-De-Esserの使い方

高域をなだめたいトラック・バス・マスターに、AI-De-Esserを挿します。

そして、音声を流しながら、Learnボタンを押します。

画面が遷移して、サウンドをキャプチャーします。

3.5秒読み込ませると、自動的にディエッシングされます。

中央の値で、どれくらい強く抑制するかを決めます。

他のAIシリーズと違い、AI-De-Esserは、下部にSensという値があります。

Sensは、値が高いほど、より広い周波数帯域を抑制します。 隣にあるdiffボタン(差分ボタン)を押しながら変化させると、帯域の変化が分かりやすいです。

AI-De-Esserのサウンドを聞く。

UVI Toy Suite2を使ったインストゥルメンタル楽曲で試してみます。

  • AI-De-Esser・M-De-Esserは、5箇所に使用。
  • 挿したのは、リコーダー・グロッケン・シロフォン・エッグシェイカー・マスター
  • *プラグインの性質上、ゲインマッチは難しいので、音量はあまり参考にされませんよう。
①Bypass
②M-De-Esser
③AI-De-Esser

こうして比較すると一目瞭然ですね。

①は、高域が耳に刺さって痛いです。
②は、M-De-Esserを使って、私が調整して、音を丸くしています。

③は、AI-De-Esserを使い、若干の調整をしました。リコーダーは、特に痛かったので、中央のフェーダーを95%まで上げました。Bellは逆に、高域が深くえぐられて不自然に感じたので、25%くらいまで下げて調整をしています。

③の自然な、あたかも最初からこんな音だったかのような変化は、誰もが行いたい処理なのではないでしょうか?

これを聞くと、②の私の調整の下手くそさ加減が一発で分かってしまいますね。(毎度、自分のMIXの至らなさを公言するスタイル……。)

この音源比較で何が分かるのかと言うと、いかに優れた道具(M-De-Esser)を持っていても、優れた道具を活かすための耳の良さ・MIX能力を持っていければ、十分に活かせない。ということです。

反面、AI-De-Esserであれば、たったの3.5秒で自動的に調整をしてくれて、なおかつ音のバランスが優れている。時短+優れた音質って、もう無敵じゃないですか。

AI-De-EsserのAirについて

M-De-Esserには、airというパラメーターがありました。

airは、高域に倍音を追加するパラメーターです。

AI-De-Esserでも搭載されており、メニューから選択することができます。

Airを適用すると、中央のDe-Essのフェーダーに連動して、倍音が自動的に追加されるようになります。

Airを適用した場合と、そうでない場合を聴き比べてみましょう。(差している5つのAI-De-Esser全てを、以下のAir設定にしています。)

③AI-De-Esser:Airなし
④AI-De-Esser:Air Standard(1x)
⑤AI-De-Esser:Air Ultra(8x)

私としては、この音源に関しては、③のAirを適用させない音源が一番良いと感じています。

高域をなだめながらも、ヌケ感を出したい素材、ボーカルなどにはAirが活きてくる可能性は十分にあると思います。一方、高域をなだめて落ち着かせたいだけの場合には、Airの適用なしで良いのではないかと。

CPU負荷

Airなしでも、6%ほどと、物凄く軽いというわけではありません。

高域が耳に痛い素材だけに使うのであれば、許容範囲のCPU使用率だと思います。

PC環境
  • OS:Windows11 64bit
  • CPU:AMD Ryzen 9 3900X [3.8GHz/12Core] 
  • メモリ:96GB
  • DAW:Studio One6.6
  • サンプリングレート・解像度:48kHz・32bit float
  • バッファーサイズ:1024samples
  • オーディオインターフェース:Antelope Audio Discrete4

まとめ

以上が、AI-De-Esserのレビューです。

比較音源が全てです。
いかに時間をかけても、この域に到達できるかという調整を、文字通り秒で叩き出すわけですからね。

一方、「自動ではなく、絶対にこの帯域を処理したい」という場合は、M-De-Esserが今後も活きるわけで、M-De-Esserをお持ちの方でも、良い使い分けが出来ると感じます。

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プロフィール
渡部絢也
渡部絢也
作編曲家・シンガーソングライター
「地方にいながら、音楽でご飯を食べる」で早15年。東北秋田で田舎生活しながら、音楽にいそしむ。ミュージカル等の舞台音楽、CM音楽・ファミリー向け楽曲を手掛ける。

歌詞が伝わる歌を作るのが得意。

・音楽制作依頼(舞台音楽・CM楽曲等)
・ブログ運営(音楽理論&プラグイン解説)
・教材販売
・ファミリー向けの作品づくり
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