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2022年に使って良かったおすすめプラグインまとめ

rainysongame

私が2021年BF~2022年12月までの間に手に入れて、使って心からおすすめできるプラグインをご紹介します。

わたなべ
わたなべ

東北秋田県を拠点に、音楽でご飯を食べています。

今年は、ミュージカル作品を2作手掛けました。2022年3月からMedia Integrationで、プラグイン解説記事も書いています。

作編曲家的な目線で、おすすめのプラグインをご紹介していきます。

リリース年と私が手に入れたタイミングに差があるプラグインもあるので、「今更っ!?」というプラグインもあるかもしれませんが、ご笑覧ください!

エフェクト編

【EQ】Pulsar Massive

Pulsar Massiveレヴュー 生感を付与する仰天アナログEQプラグイン

2022年に買って一番良かったプラグインです。

このプラグインは細かいことはできないんですよね。その代わり、トラック・マスターでトーンバランスを調整するの、めちゃくちゃ使いやすい。

歪み成分を調整するDRIVEは抑え気味に使うことが多いですが、調整幅が広いのもまた魅力的。

8%ほどと、EQにしてはCPU負荷がかなり高いのが玉に瑕です。

というわけでアナログEQ仲間の、Overloud GEM EQPを2022年BFに購入しました。こちらはパルテック系でCPU負荷驚異の0%。2023年に使い込みたいと思います。

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【EQ】TBTECH Kirchhoff-EQ

Plugin Allianceでの取り扱いになったKirchhoff-EQ。2021年に発売されて、めちゃくちゃ話題になりましたよね。

私は、Sonnox Claro派だったのですが、私の環境ではスリープ後にiLokの認証が切れるという現象が起こるため、Sonnoxプラグイン全般を使わないことになりました。

そのため、Kirchhoff-EQを導入!

良質な音質・細かな設定が可能なダイナミックEQ、言うことありません。

多くの方々が絶賛するように、素晴らしいEQプラグインです。

Fabfilter Pro-Q3の差しただけで鈍る音質が無ければ、Pro-Q3の方が使いやすんですけどね。

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【オートEQ】Soundtheory Gullfoss

サムネイル画像:Soundtheory Gullfossレビュー オートEQですっきりなサウンドを!

言わずとしれたチートEQとも言われるGullfoss。私は2021年BFで購入しました。

スッキリと明瞭度を上げられる、本当に便利なプラグインです。ピアノやアコギなどの全帯域で鳴るトラックにも良いですし、マスター段も薄くかけたり。

Boostというパラメーターで、チルトEQのように全体のトーンをいじれるのも気に入っています。

ジャンルを指定する必要のあるOzone10のStabilizerや、楽器指定のあるNeutronのSculptureよりは、私は何にでも使えるGullfossの方が使いやすいですね。

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【レゾナンスサプレッサー】oeksound Soothe2

oeksound soothe2サムネイル画像:耳障りな音を軽減!

もはや伝説的プラグインSoothe2。耳障りな音を、ほぼ自動的にまろやかにしてくれます。

オケ系なら、グロッケンとか、フルート、弦とか一発です。

記事でも書きましたが、サイドチェインコンプとしても使えるのがデカいです。

サイドチェインコンプ(orEQ)は、Smart:Comp2・Trackspacerなどがありますが、なんだかんだで一番使いやすいのがSoothe2です。帯域ごとにかかり具合を調整できるから。

巷で良いと言われているものは、やっぱり良いです。

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【テープシミュ】Black Rooster Audio Magnetite

2021年BFで手に入れたBlack Rooster Audio Magnetiteテーププラグインです。

生感を出したい時、音を少し滲ませたい時に差します。

今まではFabfilter Saturn2を使っていたんですが、Saturn2よりにじみ具合が性にあう感じがします。

>Magnetiteの金額を確認する

【リバーブ】Eventide BlackHole

今年はEventide50周年ということで、Blackholeも長い期間安売りしていましたね。

Blackholeは、神秘的な場面を作る際に、必ずと言っていいぐらい使いました。良いリバーブです。

EventideはTverbという、私的殿堂入りのリバーブプラグインもあります。今年はEventideにお世話になりました。

>Blackholeの金額を確認する

【リバーブ】Liquid Sonics Cinematic Rooms Professional

LiquidSonics / Cinematic Rooms画像

LiquidSonicsは、日本代理店beatcloudで販売されるようになったのが、大きなニュースですね。

私は、2021年BFに、バンドルで購入していました。物凄く使いやすい美しいリバーブです。何よりCPU負荷物凄く軽いです

Cinematic Roomsは、名前にRoomsと付いているので、ルームリバーブっぽく思うのですが(実際そうではあるんだけど)、ホールなども入っているため、広い音像も作れます。

適度に荒いPro-Rと併用しながら使っていました。

レビューしたいんだけど、もう少し仲良くなってから記事を書きたいと思います。

>Cinematic Rooms Proの金額を確認

【リミッター】Sonible Smart:Limit

Sonible Smart:Limitレビュー 圧倒的な視認性!新時代のリミッター:サムネイル画像

2021年年末に発売されたSmart:Limit

ほぼほぼSmart:Limitを使って、納品物を完成させました。

やっぱりラウドネス・ダイナミックレンジのメーターは見やすいです。(抜き出されてTrue:levelも商品化されましたね。)

ミュージカルの楽曲は、ダイナミックレンジを狭くしすぎると、歌だけがダイナミクスがありすぎて、活き活きと聞こえてこない気がするので、正直に言うとあまり緑の枠には入れていない音源の方が多いです。

それでも目安にはなるので、物凄く重宝していますね。

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【メーター】Sonible True:balance

Sonible true:level|true:balanceサムネイル画像

Sonibleが年末に出した新商品。iZotopeに対抗したと思われるメータープラグイン。

良い意味でも悪い意味でも、初心者に隠しても良いデータを隠しているiZotope製品。

  • トーナルバランスのズレを数値で把握できずとも、Ozone10が自動的に補正。
  • 相関・ステレオ幅を測れなくても、Ozone10が自動的にImagerで補正。

プラグインを使ったら、「聴き映えが良くなった!やったー!」と、それはそれで良いのですが、裏で何が起こっているのかを把握するためには、true:balanceのようなメータープラグインが必要です。

頼りになる相棒ができて嬉しい限りです。

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Metering Bundletrue:leveltrue:balance

コンプについて

コンプからは選出していませんが、今年、使っていたのは主に4種類でした。

  • Pro-C2:ファーストチョイスのコンプ。主に整音。
  • Smart:Comp2:バシッと前に出したいトラックに。
  • VLA-2A MarkII:歌や木管・金管などで、必要な時に。
  • Pulsar Mu:バスコンプとして。

中でも、Smart:Comp2は、今年発売されて話題になった商品でもありますね。

まだ私自身の使い込みが甘いので、今回は選出していませんが、おすすめできるコンプであることは間違いありません。

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数年前までのように、全トラックにコンプをかけるようなことはもうしていません。

これが成長か……(遠い目)

打ち込み素材なら、ベロシティ調整に注力して、それでも必要なら少しかけるくらいです。

高音域の痛い素材なら、サイドチェインをかけて高音域が痛いタイミングだけかけるなど。Soothe2でなくサイドチェインで使うのは、抜けて欲しいけど音量だけ下がって欲しいという場合があるから。コンプの場合は全帯域の音量が下がるので。

詳しくは、Pro-C2のサイドチェインの項目をどうぞ。

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Soothe2は、抜けすぎる音を抑えて、どちらかというと他のトラックに馴染ませたい時に選んでいた気がします。

あと、コンプをサチュレーション目的で使うという話もよくありますが、私の場合は最初からサチュレーターを選ぶことも多いので、そういった目的でのコンプの利用はほとんどなかったです。

音源編

【ピアノ音源】Ravenscroft 275

VI Labs Ravenscroft 275サムネイル画像:絶妙なバランス感のピアノ音源

知名度も高くなってきたと思われるRavenscroft 275。私は2022年初夏に購入しました。

買ってからは、ほとんどRavenscroft 275を採用してます。やっぱり触っていて気持ちが良いのですよね。

また、私がミュージカル楽曲ばかり作っていたので、ポップス・クラシックの中間的なサウンドを求めていたというのもあると思います。

ベタベタに前に出てくるわけではないけど、音像が引っ込みすぎてもいない。

いやー、買って良かったです。

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>Ravenscroft 275の金額を確認

【ドラム音源】Superior Drummer3

Hitmaker SDXサムネイル画像

SD3自体、私が買ったのが2021年秋だったのですが、今年使い込んで大分仲良くなれた気がします。

拡張音源であるSDXは、3つのSDX「Decades・Room of Hansa・Fields of Rock」を買ったのですが、結局今年発売されたHitmakerが自分の用途には一番合っていましたね。

あとやっぱりSD3デフォルトライブラリも良いです。

SD3は、プリセットもそのままで美しすぎて驚くと思いますが、自分でEDITするようになると、さらに驚きます。内部で完結できるんですよね。

録り音が良いだけじゃなくて、高音質なエフェクトが入っていることに、愕然とするのです。自分なりにカスタマイズできるようになると、わざわざパラアウトするのが、面倒になるレベルです。

Superior Drummer3は、今後の拡張も楽しみ。本当に素晴らしい音源です。

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【ギター音源】TB TECH Heavier7Strings

私自身が進んでメタルの曲を作ることはないのですが、メタル風味の曲のご依頼は年に2・3回あり購入に。

自分でエレキを弾いてもいいのですが、早いBPMのバッキングは、RECし直してそれを修正して……というのは、心理的負担がでかいので、打ち込んだほうが早い!

Heavier7Stringsは、ズンズンとしたバッキングも行けますし、リードギターも行けます。メタルに限らず、汎用性は高いですし、外部のギターアンプシミュプラグインも使えます。

苦手なのが、チャカチャカ言うようなカッティング的な奏法で、これは弾いたほうが早いですね。

いずれレビューしたい音源の一つです。

>Heavier7Stringsの金額を確認

【パーカッション】CinePerc

2022年BF期間に、日本代理店Media Integrationや、SONICWIREでの取り扱いが決まったCinesamples。

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私は、BFでCinePercPiano in Blueを購入しました。どちらも良いですが、特にCinePercは、最強におすすめです。

オーケストラ系の打楽器音源集なのですが、私が持っている音源の中では圧倒的に高音質。

大太鼓やティンパニの深く大きなサウンドも、グロッケンやチャイムのような音程のある打楽器も、最高of最高です。透明感があり、めちゃくちゃ抜けてきます。

スネアも6種類くらい入っていて、曲に合わせて変えられるのも嬉しい。

マイクの組み合わせやバランスを変えられるのも良いのですが、立ち上げ直後のMIXされているサウンドも既に良し! 今後の一軍間違いなしです。

>CinePercの金額を確認する

【パーカッション】Shimmer Shake Strike2

Shimmer Shake Strike2は、シェイカーやタンバリンなどの振りモノ系音源です。「時短+サウンドが良い」という音源に求める全てが詰まっています。

振り物系パーカッション音源です。

これも心から買って良かったと思える音源でした。

シェイカーやタンバリンって、出番が多いけど、手打ちするのが面倒じゃないですか?

打ち込みが楽&高音質って、本当最高です。

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おすすめから漏れたプラグイン

iZotope Ozone10:ポップスなら良いと思われる

サムネイル画像:iZotope Ozone10レビュー 進化を遂げたAIマスタリング

Ozone10について、上記リストに入れようか迷いましたが、私自身は採用した楽曲が少なかったので見送りました。私の制作楽曲が、今年はほとんどミュージカル楽曲だったのも一つの理由です。

楽曲中の中でジャンルが変わったりするものや、柔らかさ・深さのようなものを表現したい場合は、Ozone10でMIXの音が一気に変化してしまって、好ましくない場合も多かったです。

逆にポップス一本の方にはおすすめできるかと思います。

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The God Particle:上に同じ

The God Particle、マスタリングプラグインとして、Twitter上で話題になっていました。

私も購入しましたが、結局1曲も採用しなかったですね。Ozone10と同様に、音がバッキバキになる傾向があるので、私には難しかったです。

Eventide SplitEQ:作編曲家よりエンジニア向け

Eventide SplitEQ:思い通りに音を操れる新感覚EQ:サムネイル画像

Eventide SplitEQも2021年鳴り物入りで発売されたEQです。

私は、耳に痛い素材は素材自体を差し替えたり、Soothe2を使ったりで、出番は数回でした。ただ、記事に書いたように、性能自体は物凄く良いものです。

既にある素材を料理しなければいけない、エンジニアの方々が重宝するプラグインだと思います。

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MODO BASS2:指弾きのアルゴリズムに大差なし

IK Multimedia MODO BASS2サムネイル画像:圧倒的な表現力を持つベース音源

MODO BASS2へのバージョンアップも今年のトピックの一つでしたね。

ただ、ほとんど指弾きの音ばかり使っていた自分には、MODO BASS1で十分だったようにも思っています。(アルゴリズム改良は、ピック・スラップだったので。)アコースティックベースも、結局Tririanに手が伸びている現状。

エレキベースのファーストチョイスであることは間違いないのですが、MODO BASS1のままでも良かったかも、という感触です。(まぁ、アプデしないとソワソワするので、解消できたのは良かったけど。)

Toontrack信者になりつつある自分は、EZ Bassが気になり始めている今日この頃です。

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まとめ

おかげさまで、2022年も充実した音楽制作ライフを過ごせました。

2023年も、「音楽でご飯を食べる!」を継続していくために、日々邁進致します。

楽曲制作のご依頼も、プラグイン記事執筆のご依頼も、ガンガンお待ちしております!

こんな作品、作ってます。

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プロフィール
渡部絢也
渡部絢也
子ども向け音楽の作曲家・歌うたい
こどもの日常に、うたを。
秋田の山あいで暮らす二児の父。

子どもが笑って歌い、
親子の毎日がちょっと変わる──

そんな歌をつくります。

YouTube420万再生|総再生11万時間超

NPB・舞台音楽など、企業・行政案件も多数制作。「こどもに伝えたい!」を歌にしませんか?
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