アヴェイラブルテンション表:コードに自由にテンションを付ける!
アヴェイラブルテンションは、コードの機能を変えることなく追加できるテンションのことです。
本記事では、全てのキーに対応するアヴェイラブルテンション表をご用意しました。また、下記のコード・テクニックに対応しています。
- ダイアトニックコード
- セカンダリードミナント & リレイテッドⅡm7・Ⅱm7(♭5)
- サブドミナントマイナー & 関連コード
日頃の作曲活動にお役立て下さい。
アヴェイラブルテンションの基礎知識
そもそもテンションとは?
テンションコードは、基本の四和音コード(M7・7・m7・m7(♭5))に、さらに音重ねたコードです。特殊な例外を除くと、テンションは七種類あります。
- ♭9 (フラットナインス) :短9度
- 9 (ナインス) :長9度
- #9 (シャープナインス) :増9度
- 11 (イレブンス) :完全11度
- #11 (シャープイレブンス) :増11度
- ♭13(フラットサーティーンス):短13度
- 13 (サーティーンス) :長13度
音程とは?
♭9(短9度)? 分からない!という方に向けて、音程について説明します。
音程とは、二つの音の高さの間隔のことで、半音何個分かで数えます。そして、その半音の個数に応じた名前があり、「○度」と表記します。
次の表で、C(ド)とG(ソ)の音程を見てみましょう。
Gの列には、「7・完全五度・完全十二度・P5」と書いていますよね。
Cから見てGは、半音7個分上の高さで、音程は完全五度の関係にあります。オクターブ上のGだと、完全十二度と数えます。
これを数字と記号で表すと、P5(完全五度)・P12(完全十二度)と記載します。それでは、テンションに使われる♭9は、どうでしょうか?
C7(♭9)であれば、C7に短9度のD♭(レ♭)を加えることを意味します。
アヴェイラブルテンションとは?
7種類もテンションがあると、どのコードにどのテンションを付けられるのか困ります。そんな時に便利なのが、アヴェイラブルテンションです。
アヴェイラブルテンションは、コードの役割を変えることなく追加できるテンションのことです。
次の表でCM7に追加できるテンションを見てみましょう。
CM7には、9度D(レ)・13度A(ラ)が付けられます。どちらも付けると、CM7(9,13)というコードになりますね。
メインメロディーとぶつかったりしない限り、CM7(9,13)をトニック(主役)として自由に使うことができます。
アヴェイラブルテンション表の使い方
表の見方
- コードトーン:黄色。コードに含まれる構成音。省略(omit)も可能。
- スケールトーン:水色。メジャースケール上の音で、違和感なく追加できるテンション。
- ノンスケールトーン:白地に黒。メジャースケール外の音だが、テンションとして使える音。
- 注意:紫。Ⅱm7の13度は、Ⅶm7(♭5)と構成音が同じになるため、不安定な音になる。注意が必要。
G7を見ると、#・♭の表記の揺れがあります。
これは、♭9・♭13には♭の表記を、#9・#11には#の表記をしているためです。
また、コードトーンについては、元のキーを参考に表記しています。例えば、Key=C、コードDmのセカンダリードミナントA7は、A7がV7となるKey=Dを基準に考え、3度の音はD♭ではなく、C#を選択します。
テンションを付加したコード進行例
Key=Cのコード進行を、上記のアヴェイラブルテンション表を元に、テンションで味付けしてみます。
下記のような、サブドミナントマイナーを活用したコード進行にも対応しています。
対応しているテクニックについての補足
本記事で対応しているテクニックについて分からない方は、下記解説ページを参考下さい。
ダイアトニックコード
セカンダリードミナント
サブドミナントマイナー
キーごとのアヴェイラブルテンション表
Key=C
Key=D♭
Key=D
Key=E♭
Key=E
Key=F
Key=F#・G♭
Key=G
Key=A♭
Key=A
Key=B♭
Key=B
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まとめ
以上が、アヴェイラブルテンション表です。
アヴェイラブルテンションの導き方については、今後改めて別記事で紹介いたします。
日々の活動に役に立てば幸いです。