五度圏表とは? 使い方を7種類解説! ダウンロード可能!
![サムネイル画像:作曲資料集「五度圏表」作曲便利!しっかりレクチャー!](https://watanabejunya.com/sw/wp-content/uploads/2020/05/00_godokenhyou_thum-1.jpg)
作曲をするなら、便利なのが五度圏表(サークルオブフィフス)です!
見やすく、使い勝手の良い画像データを作りました。
全国の作曲家の皆さん、どうぞご活用下さい。
- 簡単にダイアトニックコードを見つける!
- セカンダリードミナントも、すぐに把握!
など、五度圏表の使い方を、しっかりレクチャーします。
五度圏表【ダウンロード可】
下記、五度圏表の使い方を解説します!
①ダイアトニックコードを見つける
五度圏表の水色の線の外側はメジャーキー、水色と桃色の線の間にはマイナーキーが記載されています。
この中から、好きなキーを選びます。
そして、周りにあるコードを、扇型に囲みます。
![](https://watanabejunya.com/sw/wp-content/uploads/2021/01/16_ougi-2.png)
ここで囲まれたコードが、選んだキーのダイアトニックコードです。
ダイアトニックコードが分からない方は、下記の記事をご参考下さい。
![キー・スケール・ダイアトニックコードとは](https://watanabejunya.com/sw/wp-content/uploads/2021/03/02_key_scale_daia-640x360.jpg)
ダイアトニックセブンスコードも把握できる。
資料中段にあるディグリーネーム対応表を確認しましょう。
![](https://watanabejunya.com/sw/wp-content/uploads/2021/01/17_Degree_Name.jpg)
これに則って、7を付けてみると、次のようになります。
![](https://watanabejunya.com/sw/wp-content/uploads/2021/01/16_2_ougi_daia7.png)
どのコードにどの7を付ければいいか、これですぐ分かりますね。
コードの役割(機能)も把握できる。
また、資料中段にある「ダイアトニックコードの役割」と照らし合わせると、コード機能を把握することが出来ます。
Key=Cの場合であれば、次のようになります。
![](https://watanabejunya.com/sw/wp-content/uploads/2021/01/01-4-Cmajor-1.png)
ダイアトニックコードの役割については、下記の記事で紹介しています。
![コード進行の基本:コードの役割から自由に進行を作る!](https://watanabejunya.com/sw/wp-content/uploads/2021/03/03_chord_progression-1-640x360.jpg)
上記の役割は、メジャーキーの場合だけです。
マイナーキー(短調)の場合は、ダイアトニックコードの役割が変わります。全貌を把握したい方は、次の記事を参考にして下さい。
![短調とは? マイナーキーを攻略!コード進行を自由に作ろう。](https://watanabejunya.com/sw/wp-content/uploads/2021/03/10_minor-640x360.jpg)
②スケールを把握する
ディグリーネームの順番に、コードのルートを並べると、そのキーのスケールを把握することができます。
![](https://watanabejunya.com/sw/wp-content/uploads/2021/01/17_Degree_Name.jpg)
![](https://watanabejunya.com/sw/wp-content/uploads/2021/01/18_degree_scale.png)
③キーを、大雑把に判別
五度圏表を使うと、楽譜のキーを大雑把に判別できます。
次の楽譜は、「カエルのうた」ですが、キーはなんでしょうか?
![](https://watanabejunya.com/sw/wp-content/uploads/2020/04/19_kaeru_song_keyD.png)
上記の楽譜は、#が2個ついていますね。五度圏表と照らし合わせてみましょう。
![同じ調号を発見!→Key=DかKey=Bmだ!](https://watanabejunya.com/sw/wp-content/uploads/2020/04/20_chougou.jpg)
Key=DかKey=Bmなのかは、当てられているコード進行によります。
上記の楽譜は、最後の音がD(レ)で終わっているため、Key=D……と言いたいところですが、実はこの楽譜をKey=Bmとみなしてコード進行を当てることも可能です。
平行調のどちらかであるという所まで絞るだけでも、アナライズが楽なので、活用しましょう。
④移調に使う
作ったコード進行を、他のキーで移調して使う場合にも、五度圏表が使えます。
コード進行の流れを視覚的に見ることで、移調が楽になりますね。
⑤セカンダリードミナントが一目瞭然!
セカンダリードミナントの見つけ方
目標のコードの、右隣のコードをセブンスコードに変換します。
Ⅱm7の見つけ方
セカンダリードミナントの右隣コードをm7コードに変換します。
試しに、コードFのセカンダリードミナントとⅡm7を見つけてみましょう。
![FのセカンダリードミナントとⅡm7の解説図:Gm7→C7→F](https://watanabejunya.com/sw/wp-content/uploads/2020/05/01_F_2nd_D-2.png)
実践を想定して、コードの差し替えをすると下記のようになります。
![セカンダリードミナントとⅡm7のコード譜の例 Am7 → G → FM7 → G Am7 → Gm7 → C7 → FM7 → G](https://watanabejunya.com/sw/wp-content/uploads/2020/05/02_Am7_Gm7_C7_FM7_G.png)
マイナーコードでは、Ⅱm7(♭5)が活躍!
- 目標のコードの、右隣のコードをセブンスコードに変換
- セカンダリードミナントの右隣のコードをm7に変換
- IIm7を、IIm7(♭5)にするのも効果的。
![DmのセカンダリードミナントとⅡm7の解説図:1)Em7→A7→Dm、2)Em7(♭5)→A7→Dm](https://watanabejunya.com/sw/wp-content/uploads/2020/05/03_Dm_2nd_D.png)
Ⅱm7とⅡm7(♭5)の音の違いを聞いてみましょう。
![マイナーコードに対するセカンダリードミナントとⅡm7のコード譜の例:CM7→Em7→A7→Dm→G CM7→Em7(♭5)→A7→Dm→G](https://watanabejunya.com/sw/wp-content/uploads/2020/05/04_m7-5.png)
IIm7(♭5)は、マイナーに向かう感覚が強まりますよね。
Ⅱm7(♭5)は、解決先がマイナーコードの際によく使われます。しかし、解決先がメジャーコードの際に使っても問題はありませんので、色々と試してみましょう。
⑥裏コードも一瞬で把握
五度圏表の円の中心をまたいで、反対側のコードが裏コードです。セカンダリードミナントを含むドミナント、またⅡm7も裏コードに変換することが出来ます。
![Fに対する裏セカンダリードミナント、裏Ⅱm7を、五度圏表を用いて説明した図:Cの裏コードはG♭7、Gm7の裏コードはD♭m7](https://watanabejunya.com/sw/wp-content/uploads/2020/05/07_sub_godoken-1.png)
![裏コードを使ったコード譜 Am7→D♭m7→G♭7→FM7→G](https://watanabejunya.com/sw/wp-content/uploads/2020/05/08_sub_chord.png)
⑦モーダルインターチェンジの把握
モーダルインターチェンジ(借用和音)により使えるコードも、五度圏表から一部把握することが出来ます。
Key=Cであれば、C、Cm、Cm(♭5)が含まれるキーを、扇形で囲うことで、見つけることができます。
例えば、B♭の場合、Cドリアンモードからの借用の時は、B♭M7となります。Cエオリアンモードからの借用の時は、B♭7となります。(簡単に言うと、どちらも使えます。)
![モーダルインターチェンジのコード譜の例:1)CM7→B♭M7→Am7→F 2)CM7→B♭7→Am7→F](https://watanabejunya.com/sw/wp-content/uploads/2020/05/06_modal_chord-1.png)
詳しい解説は、コード上級編「モーダルインターチェンジ」ご御覧ください。
![モーダルインターチェンジ(借用和音)徹底解説!](https://watanabejunya.com/sw/wp-content/uploads/2021/03/12_modal-640x360.jpg)
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まとめ
以上が、五度圏表の使い方解説です。
五度圏表は、作曲・編曲・カバーの演奏など、どんな時も音楽活動をサポートしてくれる最高の相棒です。
ぜひ日頃から活用して、より有意義な音楽活動をお楽しみ下さいね。